【宿泊施設向け】悪質な口コミへの対応法|投稿者特定・開示請求まで解説

投稿者特定から開示請求までを詳しく解説
はじめに
民泊・貸別荘・ホテルなど、宿泊業を営む上で避けられないのが「口コミ」の存在です。
良い口コミは新たな顧客を呼び、施設の価値を高めてくれる一方で、悪質な口コミは事業者にとって大きなストレスや損害となり得ます。
中でも問題なのが、以下のような“悪意ある投稿”です:
-
無料キャンセルを断ったことに対する報復レビュー
-
実際には存在しないクレームを事実のように書かれる
-
宿泊者自身のミスを施設側の責任に転嫁した投稿
-
匿名を利用した感情的で過激な書き込み
この記事では、悪質な口コミに対して宿泊施設側が取れる具体的な対応策として、
投稿者の特定方法・開示請求の手順・削除依頼の現実性などを、法律の観点も交えて解説します。
口コミは「匿名」ではない? 実は特定可能なケースが多い
GoogleやOTA(楽天トラベル・じゃらん・Booking.comなど)に書かれたレビューは、原則として匿名性が高いように見えます。
しかし、企業や運営者として宿泊施設を運営している場合、投稿者が誰なのかを推定できる情報が実際には揃っていることが多くあります。
▼ 特定に役立つ情報
-
宿泊者の名前、予約日、メールアドレス
-
滞在時のやり取り(チャット・メッセージ履歴)
-
防犯カメラ映像(チェックイン・チェックアウト時)
-
クレームやトラブルの記録(スタッフ対応履歴)
これらの情報をもとに、投稿内容と照合することで投稿者を推測できるケースは非常に多いのです。
「悪質な口コミ」とは? 見分け方と判断基準
すべてのネガティブな口コミが“悪質”というわけではありません。以下に該当する場合、明らかに誹謗中傷や虚偽の風評である可能性があります。
▼ 悪質と判断されやすい口コミの例
判定基準 | 具体例 |
---|---|
虚偽の内容 | 「虫が大量発生していた」とあるが、事実無根で証拠もなし |
誹謗中傷 | 「スタッフが無能」「詐欺まがいの運営」など人格攻撃 |
報復的投稿 | 返金を断られた直後に「最悪」と星1を投稿 |
利用者ではない | 宿泊していない第三者が書いたレビュー(例:知人の話など) |
このような内容は、名誉毀損や業務妨害にあたる可能性があり、法的に対抗可能です。
投稿者の情報開示請求とは?
悪質な口コミを削除するには、まず誰が書いたかを特定する必要があります。
その際に用いるのが、「発信者情報開示請求」という法的手続きです。
▼ 開示請求のステップ(Googleレビューの場合)
-
投稿者を推定できる情報を収集
→ 宿泊履歴、やりとり、日時など -
弁護士を通じて、Googleに開示請求
→ IPアドレスなどのログ情報を請求 -
IPアドレスからプロバイダを特定し、再度開示請求
→ 携帯会社やインターネット会社に対して、契約者情報を請求 -
開示が認められれば、投稿者の氏名・住所・連絡先が判明
→ そこから削除請求や損害賠償も可能に
※この手続きには、弁護士費用や裁判所の手続き費用がかかります。
投稿の削除はできるのか?
投稿者を特定した後は、以下の対応が可能になります:
-
本人に削除要請の通知(内容証明など)
-
弁護士を通じてGoogle等へ削除要請
-
裁判所を通じた削除命令の申し立て(仮処分)
-
損害賠償請求(慰謝料など)
実際に、弊社では複数の施設で削除成功・投稿者との和解成立の事例があります。
ただし、削除の成功率は口コミサイトや内容により異なるため、法的なアドバイスを受けた上で進めるのが賢明です。
私たちは「開示請求業者」ではありません。
民泊運営代行として、“悪質な口コミを放置しない運営”を徹底しています。
当社は、弁護士事務所や専門の法務会社のように、開示請求や訴訟代理を請け負っているわけではありません。
しかし、民泊・貸別荘などの運営代行を手がけるプロとして、**「悪質な口コミを放置しない」**という姿勢を大切にしています。
私たちの対応は以下のような**“現実的かつ実務的なサポート”**です:
-
投稿者が特定できそうな場合、状況整理と対応履歴の記録をすぐに開始
-
口コミの内容がプラットフォームポリシーに違反していないかを精査
-
OTA(Airbnb、Booking.comなど)への削除申請やサポート連携の実行
-
施設の名誉を守る返信文の作成代行・助言
-
類似被害を防ぐためのオペレーション改善・テンプレート提供
-
必要に応じて、弁護士の紹介や法的アドバイスの橋渡し
つまり、「なにもしない」「仕方ないとあきらめる」運営はしない。
これが私たちの民泊運営代行スタイルです。
口コミは放置すれば“信頼”を失う。だから、動きます。
たとえ1件の口コミでも、内容によっては施設のブランドや将来の予約率に影響を及ぼすことがあります。
私たちは、その1件を軽視せず、すぐに適切なアクションを取ることが、信頼される運営の基本だと考えています。
-
誠実に説明し、返信で印象を回復する
-
プラットフォームへ正規の手順で削除申請をする
-
内部的に「同じことを繰り返さない」対策を講じる
これらすべてが、“安心して任せられる民泊運営”に直結します。
民泊・貸別荘の「顔」として、あなたの施設を守ります。
当社の役割は、ただ清掃や予約管理を代行することではありません。
お客様との接点を通じて、あなたの施設の“評判と信頼”を守ることこそが、本当の運営代行の価値だと考えています。
そのために、口コミへの対応も、トラブルへの初動も、クレームへの返信も、
すべて「迅速かつ丁寧に」対応し、“放置しない運営”を徹底しています。