コロナ禍を経て、インバウンドが回復し、日本の都市部では再び民泊市場が活況を取り戻しつつあります。

特に大阪・東京・福岡・京都といった観光都市では、駅近・都心立地の都市型民泊の人気が再燃しており、運営を始める個人や投資家も増えています。

しかし、ここでひとつ、声を大にして伝えたいことがあります。

---

民泊の「内装・デザイン」の賞味期限は、たった 2～3年。

放置すれば、即「オワコン物件」のレッテルを貼られるリスクがある。

---

「場所が良いから大丈夫」

「まだキレイだからリニューアルはいらない」

「最初に100万円かけてデザインしたから、しばらくこのままでいい」

そんな油断は、今や命取りになりかねません。

なぜ、今こそ民泊のデザイン刷新が必要なのか？

そして、なぜ2～3年で“時代遅れ”になるのか？

民泊運営のリアルな現場を踏まえて、深掘りしていきます。

ゲストの「目」は年々シビアになっている

コロナ前と比べて、明らかに変化しているのがゲストの目の厳しさです。

• 「写真はオシャレだったけど、実際は古臭かった」

• 「壁紙が剥がれていた」「家具が安っぽい」

• 「照明が暗くて疲れた」

こうしたレビューが1つでもつくと、次の予約は激減します。

AirbnbやBooking.comでは、ゲストが過去に泊まった民泊の経験と比較して評価するため、5年前に“映えていた”部屋でも、**今の基準では「古い」「ダサい」**と感じられてしまうのです。

「トレンド」はどんどん変わる

民泊業界も、ファッションと同じようにデザインの流行が移り変わります。

• 2020年：北欧風・無印系が人気

• 2021年：ミニマル＆ホテルライク

• 2022年：韓国インテリア・くすみカラー

• 2023年：シンプル高級感＋自然素材

• 2024年：アート・和モダン・空間演出が重視されるように

今のゲストは、SNSやYouTube・TikTokで「泊まりたい部屋」を事前にリサーチしているため、流行を無視した空間は「魅力がない＝スルー」されがちです。

🔻 つまり：「変わらない＝時代遅れ」と見なされるのが都市型民泊の宿命です。

デザインは競争力。古くなれば、それだけで選ばれない

民泊の検索画面を見てみてください。

並んでいるのは、全て写真の一覧です。

つまり、部屋の第一印象＝写真のデザインでほぼ勝負が決まってしまいます。

もし、あなたの物件の写真が…

• 撮影が古い（スマホ画質）

• 昔流行った家具ばかり（IKEAだらけ）

• 配色が暗い、壁紙が色褪せている

といった状態なら、予約される以前に「見られない」状態になっている可能性が高いです。

古くなった部屋はレビューにも響く

ゲストは正直です。

• 「全体的に古びた印象だった」

• 「壁紙にシミがあった」

• 「写真と実物の印象が違った」

こうしたレビューが1つでも増えると、検索順位は下がり、価格も下げざるを得なくなり、

負のスパイラルに突入します。

✅ 【レビューの質＝売上】

デザインが古いままだと、稼げる民泊からは確実に遠ざかります。

逆に、定期リニューアルは「再生の鍵」になる

実際に成功している都市型民泊の多くは、2～3年ごとにリニューアルを実施しています。

• 壁紙を張り替える

• ベッドリネンをホテル仕様にアップグレード

• ダイニングや照明を流行りのデザインに変える

• アクセントウォールやアートを導入する

これだけでも、写真の印象が大きく変わり、再び予約が動き出すことも珍しくありません。

さらに、リニューアルしたタイミングで

• 「新装OPEN記念キャンペーン」

• 「リニューアル後の写真を全面入れ替え」

といった施策を打つことで、プラットフォーム上の表示優先度やクリック率も改善できます。

「見た目の刷新」は集客と単価アップの投資と考えるべき

よくある誤解が、「リニューアル＝コストがかかる＝利益が減る」という考え方です。

しかし、実際は逆です。

🔻【例】リニューアルによって予約単価が5,000円アップし、月20泊 ⇒ 10万円増加

リニューアル費用：30万円 → 3ヶ月で回収可能

つまり、**デザイン刷新は「支出」ではなく「回収可能な投資」**です。

何もしないまま半年、1年と予約が落ち続ける方が、よほどリスクが大きいのです。

結論：民泊のデザインは“消耗品”。手を抜けばすぐ見限られる

都市型民泊は、立地が良くても、広くても、「古い」「時代遅れ」「ダサい」と思われた瞬間に選ばれなくなります。

ゲストが求めているのは、

✅ 清潔感

✅ 今っぽさ

✅ 写真映え

✅ 快適さ

そのすべては、デザインと内装に直結しています。

「物件を持ってるだけで回る時代」は終わりました。

これからは、「常に磨き続けるオーナー」だけが生き残れるフェーズです。

今すぐできるチェックリスト ✅

• 最後に内装を変えたのはいつか？（2年以上前なら要注意）

• 家具・壁紙・カーテンのデザインは今のトレンドに合っているか？

• 写真はプロが撮影したものか？

• 競合と比べて「泊まりたい」と思える部屋か？

• ゲストレビューに「古い」「写真と違う」と書かれていないか？

このコラムを読んで「ドキッとした」「そろそろ見直さないと」と思った方は、

まずは小さなアップデートからでも始めてみてください。

たった一つのリニューアルが、あなたの民泊を“オワコン”から“予約が取れる人気物件”へと生まれ変わらせる第一歩になります。