民泊トラブルで意外と多い「香水の匂い」問題|住民クレームが深刻化する理由

住民から「ゲストの香水の匂いがする」と言われたら
――それ、軽く扱うと一番危ないやつです
民泊のクレームと聞くと、
多くのオーナーが真っ先に思い浮かべるのは、
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騒音
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ゴミ
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人数超過
このあたりでしょう。
ところが、
実務の現場でじわじわ増えているのが、
「香水の匂いがする」というクレームです。
しかもこれ、
音より厄介で、
対応を間違えると一気に関係が悪化します。
「匂い」は数字にも証拠にも残らない
音なら、
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録音
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時間帯
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回数
ある程度、客観的に整理できます。
でも匂いは違います。
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見えない
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残り方が人によって違う
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感じ方に個人差が大きい
つまり、
言った・言わないの世界に入りやすい
これが、香水クレームの一番の厄介さです。
なぜ香水の匂いが問題になるのか
住民側の感覚は、だいたいこうです。
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廊下
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エレベーター
-
共用部
そこに、
自分の生活圏にはない強い香りが流れてくる
この時点で、
「ここはホテルじゃない」
「生活の場だ」
という感情が刺激されます。
香水の匂いは、
“民泊が存在している証拠”として
最も分かりやすく残る
のです。
特に問題になりやすいケース
● 海外ゲストが多い物件
文化の違いもあり、
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香水をたっぷり使う
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重めの香り
-
長時間残る
というケースが多い。
● 換気が弱い建物
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内廊下
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気密性が高い
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窓が少ない
こうした建物では、
匂いがこもりやすくなります。
● 1階・低層階
住民の出入りが多く、
毎日匂いを感じる=ストレスが蓄積
しやすい。
「香水くらいで…」が一番危険
オーナーや運営側がやりがちなミスがこれです。
「香水くらいでクレームになるの?」
「そんなの個人差では?」
この認識のズレが、
トラブルを一気に深刻化させます。
住民側からすると、
「軽く扱われた」
「聞いてもらえなかった」
という感情だけが残る。
香水クレームは“前兆”であることが多い
実務的な話をします。
香水の匂いクレームが出た物件は、
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その後、音の指摘が出る
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人の出入りを細かく見られる
-
管理組合に話が上がる
という流れに進むことが少なくありません。
匂いは、
「民泊が気になり始めた最初のサイン」
なのです。
無人運営ほどリスクが高い
無人運営の場合、
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その場で注意できない
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住民の不満が直接溜まる
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ワンクッションがない
結果、
管理会社や行政に一気に飛ぶ
という展開になりがち。
運営側に求められる本当の対応
単に、
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張り紙をする
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注意文を入れる
だけでは不十分です。
重要なのは、
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住民の声を軽視しない姿勢
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原因をきちんと把握する
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再発防止策を具体的に示す
この3点。
「注意します」だけでは、
何も解決しません。
ゲストへの案内は“書き方”がすべて
例えば、
×「香水は禁止です」
→ 反発されやすい
○「共用部では強い香りを控えてください」
→ 受け入れられやすい
禁止より“配慮”を求める言い方
これだけで、
トラブルはかなり減ります。
実は運営会社の力量が一番出る問題
香水の匂いクレームは、
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マニュアル対応
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テンプレ返信
では乗り切れません。
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住民感情
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建物特性
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ゲスト属性
これを総合的に見て対応できるか。
ここで、
運営会社の“地力”がはっきり出ます。
放置すると、最終的にどうなるか
最悪のケースでは、
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管理組合から是正要求
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運営条件の追加
-
実質的な運営不可
という流れに進みます。
きっかけは、
たった一言の「匂いが気になる」。
結論:匂いクレームは「小さな火種」ではない
最後に、これだけは覚えておいてください。
香水の匂いクレームは、
小さな問題ではありません。
それは、
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民泊が生活圏に入り込んだサイン
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住民の我慢が限界に近づいている合図
です。
早い段階で、
誠実に、具体的に、
そして感情面も含めて対応する。
それができるかどうかで、
その物件が“長く続くか”が決まります。
