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民泊の夜間対応や駆けつけだけ委託したい?実は一番大変な運営方法かもしれません

目次

    最近、お問い合わせで増えている内容があります。

    それは、

    「夜間窓口だけお願いできますか?」

    「駆けつけだけお願いできますか?」

    というご相談です。

    お気持ちはよく分かります。

    予約管理は自分でできる。

    清掃手配も自分でできる。

    レビュー返信もできる。

    でも夜中の電話だけは勘弁してほしい。

    何かあった時の駆けつけだけお願いしたい。

    確かに合理的に聞こえます。

    ただ、現場で長く運営している立場から言うと、

    実はそれ、一番大変な運営方法かもしれません。

    そもそも駆けつけや夜間対応は切り離せる仕事ではない

    よく考えてみてください。

    夜中にゲストから連絡が来る時は、

    「すみません、ただ確認したいだけです」

    という内容ばかりではありません。

    お湯が出ない。

    エアコンが動かない。

    Wi-Fiが繋がらない。

    鍵が開かない。

    ブレーカーが落ちた。

    水漏れしている。

    そういった内容です。

    そしてこういう時に必要なのは、

    電話に出ることではありません。

    施設を理解していることです。

    給湯器はどこにあるのか。

    ブレーカーの位置はどこか。

    過去に同じトラブルがあったのか。

    清掃時に異常はなかったのか。

    近隣業者はどこに頼めるのか。

    これらを把握して初めて対応ができます。

    つまり、

    夜間窓口だけを独立した仕事として考えること自体が少し無理がある

    のです。

    実際にあったお問い合わせ

    以前、あるオーナー様からこんな相談をいただきました。

    「夜間対応だけ委託しているのですが、結局自分に電話が来るんです。」

    話を聞くと、

    夜間窓口の担当者が分からない内容が発生すると、

    オーナーへ連絡。

    駆けつけ会社が判断できない内容があると、

    オーナーへ連絡。

    設備の場所が分からないので、

    オーナーへ連絡。

    結果として、

    夜中に電話が鳴るのを避けるために委託したはずなのに、

    夜中に電話が鳴る。

    という状態になっていました。

    思わず、

    「それ、誰のための委託なんでしょうか」

    と考えてしまいました。

    部分委託は意外と管理する人が必要

    実は部分委託というのは、

    何もしなくて良くなる仕組みではありません。

    むしろ逆です。

    夜間窓口。

    駆けつけ会社。

    清掃会社。

    設備会社。

    予約管理。

    レビュー管理。

    それぞれを繋ぐ人が必要になります。

    そしてその役割を担うのは、

    結局オーナー様であることが少なくありません。

    つまり、

    部分委託が増えるほど、

    全体を管理する仕事が増えるのです。

    リゾート貸別荘は特に難しい

    これが大阪市内のワンルーム民泊ならまだ分かります。

    設備も似ています。

    部屋数も少ないです。

    しかし白浜や淡路島、高島、御殿場などの貸別荘は違います。

    施設ごとに設備が違います。

    給湯器も違う。

    サウナも違う。

    プールも違う。

    露天風呂も違う。

    BBQ設備も違う。

    そして長く運営していると、

    その施設特有のクセも出てきます。

    「あの施設は冬場にブレーカーが落ちやすい」

    「あの施設の玄関は閉め方にコツがある」

    「あの施設は雨の日だけセンサーが反応しにくい」

    こういう情報はマニュアルには書かれていません。

    だから部分委託先だけで完結することが難しいのです。

    中途半端に委託するくらいなら

    少し極端な言い方かもしれません。

    しかし、

    もし本当に自分で対応したくないのであれば、

    部分委託よりも丸ごと委託した方が良い

    と私は思っています。

    なぜなら責任の所在が明確だからです。

    誰が判断するのか。

    誰が対応するのか。

    誰が改善するのか。

    それがはっきりします。

    逆に部分委託は、

    何か起きると

    「そこはうちの担当ではありません」

    が発生しやすいのです。

    まとめ

    最近、

    「夜間対応だけお願いしたい」

    「駆けつけだけお願いしたい」

    というお問い合わせが増えています。

    しかし実際の運営現場では、

    夜間対応や駆けつけだけを綺麗に切り離すことは簡単ではありません。

    なぜなら宿泊施設のトラブルは、

    施設全体を理解して初めて解決できるものが多いからです。

    そして部分委託を増やした結果、

    一番忙しくなるのはオーナー様自身だった。

    そんなケースも珍しくありません。

    宿泊施設の運営は、

    電話を取ることではなく、

    施設全体を把握し、問題が起きた時に判断できる体制を作ることです。

    だから私たちは、

    「夜間窓口だけ」「駆けつけだけ」という相談を受けるたびに思います。

    それは本当に委託したいのでしょうか。

    それとも、本当は運営そのものを任せたいのでしょうか。

     

    このコラムについて

    本コラムは、民泊運営歴10年・宅地建物取引士資格を持つ管理部長・柳瀬が、実務経験をもとに執筆しています。

    OTA(Airbnb・Booking.com 等)の実運用、価格調整・稼働率改善、住民・ゲスト・管理組合とのトラブル対応、行政対応・是正指導、うまくいかなかった運営や撤退判断まで――現場責任者として経験してきた民泊運営のリアルを踏まえた内容です。

    本コラムでは、きれいな成功談や理想論だけのノウハウではなく、

    **「実際に現場で何が起きるのか」「どこでつまずきやすいのか」「判断を誤りやすいポイントはどこか」**を、実務目線でお伝えしています。

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