Columnsコラム

清掃会社が離れていく民泊・貸別荘運営会社の共通点|安定した運営に欠かせない現場との関係

目次

    清掃会社が離れていく民泊・貸別荘運営会社の共通点

    予約よりも大切な「現場」との関係

    宿泊施設の運営というと、

    「予約を増やすこと。」

    「売上を伸ばすこと。」

    そこばかり注目されがちです。

    もちろん大切です。

    でも、私たちが何年も運営してきて思うのは、

    本当に良い運営会社は、清掃会社からも選ばれている。

    ということです。

    実は、運営会社を変更したいオーナー様からだけではなく、清掃会社さんから相談を受けることもあります。

    「この運営会社さんとは、もう続けるのがしんどいです……。」

    その理由を聞いていると、共通点が見えてきます。

    繁忙期だけ予約が入る施設は、実は清掃会社も困っています

    「夏だけ満室です。」

    「年末年始だけ忙しいです。」

    一見すると、人気施設に見えます。

    でも、現場では少し違います。

    閑散期はほとんど予約が入らない。

    数週間空いて、急に1泊だけ予約が入る。

    また数週間空く。

    この繰り返しです。

    すると何が起きるのか。

    久しぶりに清掃へ入ると、

    ホコリが積もっている。

    虫が出ている。

    排水トラップの臭いが上がっている。

    庭の雑草が伸びている。

    通常清掃では終わらない状態になっていることがあります。

    ゲストから見れば、

    「今日チェックインした部屋」

    ですが、

    現場から見れば、

    「何週間も動いていなかった部屋」

    なのです。

    「閑散期は仕方ない」で終わらせる運営

    もちろん、季節による差はあります。

    リゾート施設ならなおさらです。

    でも、

    「どうせ冬は予約が入らない。」

    「平日は捨てています。」

    そんな運営では、現場はどんどん苦しくなります。

    予約が安定しない。

    清掃の仕事も安定しない。

    結果として、

    清掃スタッフを確保しにくくなります。

    そして繁忙期になると、

    「人がいません。」

    となってしまう。

    これは実際によくある話です。

    清掃会社も「人」で成り立っています

    清掃会社さんも会社です。

    スタッフの生活があります。

    毎月ある程度仕事があるから、

    人を雇えます。

    教育もできます。

    でも、

    忙しい月は100件。

    翌月は10件。

    その次は5件。

    これでは人材は定着しません。

    だから私たちは、

    繁忙期だけではなく、

    閑散期の稼働もできる限り意識します。

    年間を通して仕事を作ることは、

    清掃品質を守ることにもつながるからです。

    「これ、部屋にありましたっけ?」

    現場で時々耳にする話があります。

    夜になって運営会社から清掃会社へ電話。

    「すみません、この部屋って〇〇ありましたっけ?」

    「テレビの型番って分かりますか?」

    「電子レンジありました?」

    「鍵どこでしたっけ?」

    ……

    思わず、

    「いや、それ運営会社さんの方が知っておかなあかんやつですよね(笑)」

    と言いたくなることもあるそうです。

    もちろん、確認は悪いことではありません。

    でも、

    施設の情報を一番把握しているべきなのは、

    運営会社です。

    それを毎回現場へ聞く。

    しかも夜遅くに。

    その積み重ねが、

    現場との信頼関係を少しずつ崩してしまいます。

     

    清掃会社は何でも屋じゃありません

    これもよく勘違いされています。

    清掃会社さんは、

    掃除をする会社です。

    施設管理会社ではありません。

    運営会社でもありません。

    夜中の電話窓口でもありません。

    設備台帳でもありません。

    なのに、

    「Wi-FiのSSID分かりますか?」

    「テレビ何インチでしたっけ?」

    「ベッド何台あります?」

    「洗剤どこでした?」

    ……

    全部聞いてくる運営会社さんがおるらしいです(笑)

    良い運営会社は、現場を一番知っています

    私たちは、

    施設のサイズ。

    備品。

    設備。

    消耗品。

    故障履歴。

    清掃時の注意点。

    できる限り自分たちでも把握するようにしています。

    なぜなら、

    現場を知らずに運営はできないと思っているからです。

    清掃会社へお願いすることはあります。

    でも、

    「現場を任せる」のと、

    「現場を丸投げする」のは全く違います。

    清掃会社との関係が、レビューを作ります

    レビューでよく書かれるのは、

    「部屋がきれいでした。」

    「清潔でした。」

    という言葉です。

    その評価を作っているのは、

    現場の清掃スタッフです。

    だから私たちは、

    清掃会社を「外注先」とは考えていません。

    一緒に宿を作るパートナーです。

    パートナーが働きやすい環境を作ることも、

    運営会社の大切な仕事だと思っています。

    まとめ

    宿泊施設の運営は、

    予約を取ることだけではありません。

    現場との信頼関係。

    清掃会社との連携。

    年間を通した稼働。

    施設情報の管理。

    こうした積み重ねが、

    レビューになり、

    売上になり、

    長く選ばれる宿になります。

    もし運営会社を選ぶなら、

    「予約を増やします。」

    だけではなく、

    「清掃会社さんとどんな関係を築いていますか?」

    そんな質問も、ぜひ一度してみてください。

    その答えに、その会社の運営品質が表れているかもしれません。

     

    このコラムについて

    本コラムは、民泊運営歴10年・宅地建物取引士資格を持つ管理部長・柳瀬が、実務経験をもとに執筆しています。

    OTA(Airbnb・Booking.com 等)の実運用、価格調整・稼働率改善、住民・ゲスト・管理組合とのトラブル対応、行政対応・是正指導、うまくいかなかった運営や撤退判断まで――現場責任者として経験してきた民泊運営のリアルを踏まえた内容です。

    本コラムでは、きれいな成功談や理想論だけのノウハウではなく、

    **「実際に現場で何が起きるのか」「どこでつまずきやすいのか」「判断を誤りやすいポイントはどこか」**を、実務目線でお伝えしています。

    コラムを読んで

    「今の運営、このままで大丈夫なのか」

    「一度、第三者の意見を聞いてみたい」

    「これから民泊・貸別荘を始めたいが、何から考えるべきか分からない」

    と感じた方は、運営相談・新規相談だけでもお気軽にお問い合わせください。

    現状整理から方向性の確認まで、実務経験をもとにお話しさせていただきます。