Columnsコラム

民泊・貸別荘の運営会社、本当に自社で運営していますか?フリーランス中心の運営体制で確認すべきこと

目次

    「運営会社に任せたはずが…。」実はフリーランスの寄せ集めだった?

    民泊・貸別荘オーナー様に知ってほしい運営の裏側

    最近、民泊・貸別荘の運営会社を変更したいというオーナー様から、少し気になるご相談が増えています。

    「全部その会社が運営していると思っていました。」

    でも話を聞いていくと、

    ゲスト対応はフリーランス。

    価格調整もフリーランス。

    レビュー返信もフリーランス。

    夜間対応は別会社。

    駆けつけも地域の業者さん。

    清掃は別の清掃会社。

    「あれ…運営会社さんって何をされているんですか?」

    そんな疑問を持たれたオーナー様もいらっしゃいました。

    最初にお伝えしたいのは、

    フリーランスが悪いわけではありません。

    宿泊業界には本当に優秀なフリーランスの方がたくさんいます。

    私たちも専門的な分野では、信頼できるパートナーへお願いすることがあります。

    問題なのは、

    「誰が最後まで全体を把握し、責任を持っているのか。」

    そこなんです。

    宿泊施設の運営って、そんな簡単に分業できる仕事ちゃいます(笑)

    ここは少し本音で言わせてください。

    宿泊施設の運営って、

    そんな簡単に切り分けられる仕事ではありません。

    例えば夜10時。

    ゲストから電話が入ります。

    「Wi-Fiがつながりません。」

    夜間対応スタッフ。

    「確認します。」

    施設へ行ったことがありません。

    設備を知りません。

    結局、

    清掃会社へ電話。

    「Wi-Fiルーターってどこでしたっけ?」

    また別の日。

    「電子レンジありました?」

    「BBQコンロどこでした?」

    「テレビって何インチですか?」

    ……

    いやいや(笑)

    それ、一番知っておかなあかんのは運営会社ちゃいますか。

    実際に清掃会社さんからも、

    「夜にそういう電話、結構ありますよ。」

    という話を聞くことがあります。

    もちろん確認すること自体は悪くありません。

    でも、

    毎回現場へ聞かないと答えられない。

    その状態で、

    「運営しています。」

    と言えるでしょうか。

    「担当が違うので分かりません。」

    これも最近よく聞く話です。

    価格について聞くと、

    「価格担当へ確認します。」

    設備について聞くと、

    「現場へ確認します。」

    レビューについて聞くと、

    「返信担当へ確認します。」

    夜間トラブルは、

    「夜間窓口へ聞いてください。」

    ……

    オーナー様からすると、

    「結局、誰がこの施設の責任者なんですか?」

    となります。

    宿泊施設は、

    価格だけでもありません。

    清掃だけでもありません。

    レビューだけでもありません。

    全部がつながっています。

    だから、

    施設全体を理解している人が必要なんです。

    「チーム」と「寄せ集め」は違います

    最近は、

    少人数で会社を立ち上げ、

    フリーランスや外部スタッフと連携しながら運営している会社もあります。

    その仕組み自体が悪いわけではありません。

    優秀なメンバーが集まり、

    しっかり情報共有されていれば、

    素晴らしい運営はできます。

    でも、

    オーナー様からご相談を受ける中には、

    「担当によって言うことが違う。」

    「昨日と言っていることが変わった。」

    「誰も施設全体を把握していない。」

    そんなケースもありました。

    これは、

    フリーランスが問題なのではありません。

    統括する人がいないことが問題なんです。

    オーケストラには指揮者が必要です

    宿泊施設の運営って、

    オーケストラみたいなものです。

    清掃会社さん。

    ゲスト対応。

    価格調整。

    設備業者さん。

    夜間対応。

    レビュー管理。

    それぞれがプロです。

    でも、

    指揮者がいなかったらどうなるでしょう。

    演奏は始まります。

    でも、

    タイミングはバラバラ。

    音も合いません。

    宿泊施設も同じです。

    フリーランスが10人いても、

    それぞれが優秀でも、

    全体をまとめる人がいなければ、一つの運営にはなりません。

    私たちは「業務」を管理するのではなく、「宿」を管理しています

    私たちは、

    「ゲスト対応だけ。」

    「価格だけ。」

    そんな考え方はしていません。

    この価格変更でレビューはどう変わるか。

    この設備投資で単価は上げられるか。

    この清掃方法でリピートにつながるか。

    全部つながっているからです。

    だから、

    オーナー様とのご相談や運営判断は代表が責任を持って対応しています。

    誰か一人の担当だけではなく、

    宿全体を見る。

    それが運営会社の仕事だと思っています。

    オーナー様に一つだけ確認してほしいこと

    これから運営会社を選ぶ方も、

    今お願いしている方も、

    ぜひ一度聞いてみてください。

    「この施設のことを一番理解していて、最後に責任を持つのは誰ですか?」

    この質問に、

    すぐ答えられる会社なのか。

    それとも、

    「担当へ確認します。」

    「夜間担当へ聞いてみます。」

    「外部スタッフへ確認します。」

    となるのか。

    その違いは、

    トラブルが起きた時、

    売上が落ちた時、

    レビューが悪くなった時に大きく表れます。

    まとめ

    フリーランスを活用することは悪いことではありません。

    専門性の高いパートナーと協力することは、宿泊業ではとても大切です。

    ただ、

    フリーランスが集まっていることと、運営体制ができていることは別の話です。

    宿泊施設は、

    予約だけでも、

    清掃だけでも、

    ゲスト対応だけでも成り立ちません。

    すべてを理解し、

    すべてをつなぎ、

    最後まで責任を持つ人がいて初めて、

    本当の意味で「運営会社」と言えるのではないでしょうか。

    だから私たちは、

    オーナー様にぜひ一つだけ確認していただきたいと思っています。

    「この宿の指揮者は、誰ですか?」

    その答えが、運営品質を大きく左右するかもしれません。

     

    このコラムについて

    本コラムは、民泊運営歴10年・宅地建物取引士資格を持つ管理部長・柳瀬が、実務経験をもとに執筆しています。

    OTA(Airbnb・Booking.com 等)の実運用、価格調整・稼働率改善、住民・ゲスト・管理組合とのトラブル対応、行政対応・是正指導、うまくいかなかった運営や撤退判断まで――現場責任者として経験してきた民泊運営のリアルを踏まえた内容です。

    本コラムでは、きれいな成功談や理想論だけのノウハウではなく、

    **「実際に現場で何が起きるのか」「どこでつまずきやすいのか」「判断を誤りやすいポイントはどこか」**を、実務目線でお伝えしています。

    コラムを読んで

    「今の運営、このままで大丈夫なのか」

    「一度、第三者の意見を聞いてみたい」

    「これから民泊・貸別荘を始めたいが、何から考えるべきか分からない」

    と感じた方は、運営相談・新規相談だけでもお気軽にお問い合わせください。

    現状整理から方向性の確認まで、実務経験をもとにお話しさせていただきます。