Columnsコラム

こんな民泊は選ばれない:失敗する民泊の共通点とは?

目次

    民泊市場が成熟しつつある今、「ただ泊まれる場所」というだけでは差別化できません。全国には数多くの個性豊かな民泊施設がある中で、「ダメな民泊」はすぐに見抜かれ、淘汰されていきます。

    今回は、ゲストから「二度と泊まりたくない」と思われてしまう“ダメな民泊”の特徴を紹介します。これから民泊運営を始める人はもちろん、既に始めている方も、一度自施設を見直すヒントになるはずです。

    清掃が不十分で衛生管理が甘い

    民泊の宿泊体験でもっとも基本であり、もっとも大切なポイントが「清潔さ」です。ホコリが溜まったままの床、カビが生えた浴室、髪の毛が残ったベッドリネン──どれも一発でゲストの評価を下げる要因です。

    清潔さの欠如=管理が行き届いていないという印象を与え、信頼を失います。

    ホストの対応が雑または連絡がつきにくい

    チェックイン時の案内が曖昧だったり、トラブル時に連絡がつかないホストは、ゲストからの信頼をすぐに失います。顔を合わせない「非対面型」が主流になってきた今でも、必要な時にきちんとサポートできる体制は欠かせません。

    「連絡が取れない」「質問に答えない」「上から目線」などの対応は、リピーターゼロの近道です。

    写真と実物がまったく違う

    写真映えを意識しすぎて「過度な加工」や「誤解を与える写真」を掲載している民泊もありますが、これは非常に危険です。ゲストは“期待して来る”のです。現地でがっかりさせれば、即低評価・悪い口コミにつながります。

    写真は正直に、実際の印象を損なわない範囲で整えるのが基本です。

    立地・周辺情報の説明が不親切

    駅から遠い、道が分かりにくい、近くにコンビニもレストランもない。こうした不便さはある程度仕方ありませんが、「不便なのに何の説明もない」となると、ゲストは非常に困ります。

    不便な場所だからこそ、事前に丁寧な案内をするべき。Googleマップのリンクや周辺のおすすめスポット情報は基本です。

    コンセプトが曖昧で“何のための宿か分からない

    「安くて泊まれるだけの場所」にしか見えない民泊は、数ある選択肢の中ですぐ埋もれてしまいます。競合との差別化がない施設は値下げ合戦に巻き込まれるしかありません。

    例えば「読書好きのための静かな隠れ家」「ペットと一緒に泊まれるログハウス」など、明確なテーマがある方が集客しやすく、価格も維持しやすいです。

    宿泊料金に対して満足度が低い

    「値段の割に狭い」「アメニティがほとんどない」「内装がチープ」など、価格と体験のバランスが取れていない民泊も多く見られます。ゲストは価格だけでなく、“価格に見合った価値”を重視しています。

    高くても満足度が高ければリピーターになる。逆に、安くても“損した”と感じさせれば二度と選ばれません。

    「泊まりたくない民泊」に共通するのは“想像力の欠如”

    結局、ダメな民泊とは「ゲスト目線を忘れている宿」です。運営者が“泊まる人の立場”になって考える想像力を失った時、その施設は“泊まる価値のない場所”になってしまいます。

    小さな設備やサービスの積み重ねが、口コミでの高評価につながります。「また来たい」「人に勧めたい」と思われる民泊を目指すなら、まず“やってはいけないこと”をきちんと知るところから始めましょう。