SNS広告で委託した貸別荘運営会社が“素人集団”だった──ノウハウ皆無の実態と、信頼できる会社への切り替え再生記

はじめに:SNS広告の落とし穴
「貸別荘、今が儲かるタイミング!」
「運営はすべてお任せください。清掃・予約・ゲスト対応フルサポート!」
Aさん(40代・地方在住)は、こうしたSNS広告に惹かれ、自分が所有していた山間の貸別荘を“ラクして収益化”しようと、ある運営代行会社に委託することを決めました。
しかし、待っていたのは、ノウハウの欠如による地獄のようなトラブル続出の日々でした。
1. 広告の「キラキラ」と契約の甘さ
その運営会社B社は、SNS上で綺麗な写真や「オーナー様の手間ゼロ!」という投稿を日々発信しており、いかにも“今風の民泊運営会社”に見えました。
「清掃もゲスト対応も、予約も全部お任せください」と言われ、実績や中身を深く確認せず契約してしまったんです(Aさん談)
契約時には、「すでに数十件の運用実績があります」と言われたが、実際に確認できる証拠やレビューの提示は一切なし。
2. OTA(Airbnb・Booking.com等)運用が素人すぎた
B社はAirbnbとBooking.comへの掲載を「お任せください」と豪語していたにもかかわらず、実際は以下のようなOTA運用の致命的な不備が次々と発覚。
▷ ダブルブッキング地獄
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AirbnbとBooking.comの予約カレンダーが同期されておらず、同じ日に別々のゲストがチェックイン予定に
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Aさんが気づいたときには、片方のゲストに「あなたの予約はキャンセルされました」と一方的な連絡が送られていた
▷ 説明文の誤訳と未設定
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日本語の説明を機械翻訳しただけの意味不明な英語表記
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館内案内やハウスルールも曖昧で、ゲストから大量の質問が届く
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Wi-Fiのパスワード欄は未記載、写真は暗く古いまま、OTAのページ完成度がひどい
「“OTA対応します”って言ってたのに、実際はログインも危ういほどのレベル。ゲストに怒られて初めて知るトラブルばかりでした。」
3. 清掃・現地対応も「知人のバイトに丸投げ」
B社は「清掃スタッフは地元の信頼できる人間を手配している」と説明していたが、実際は社員の知人に日雇いでお願いしていたことが後から判明。
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清掃日を間違え、ゴミや髪の毛が残った状態でチェックイン
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タオルやリネンの交換が漏れ、ゲストから苦情
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給湯器の説明がなかったため、外国人ゲストが風呂も使えず
しかも、現地対応を「リモートでやります」としていたが、電波が弱い山間部ではそもそもWi-Fiが不安定。
トラブルが起きても、現地に駆けつけられるスタッフはおらず、オーナーであるAさん自身が車で山を登る羽目に。
「“完全代行”のはずが、何度も山まで出向いてゲスト対応する羽目になり、本末転倒でした。」
4. ゲスト対応も片言のテンプレ文だけ
外国人観光客も多いエリアにもかかわらず、B社のゲスト対応は以下のようなものでした。
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Google翻訳を使った英語メッセージで、文脈が通じない
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チェックインコードやWi-Fiの設定ミスがあっても、即時対応できない
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夜間の緊急問い合わせは「翌日対応します」の自動メッセージのみ
結果的にレビューは、
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「Communication is very poor」
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「Dirty and no help at all」
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「Worst experience in Japan」
と低評価が並び、Airbnbの検索順位は圏外へ。
5. 「自分では何もできない」オーナーの無力感
Aさんは完全に代行会社に任せきりだったため、
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OTAの管理画面に入れない(ID・PWがわからない)
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清掃スタッフの連絡先もわからない
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物件に何があるか(タオルの数・消耗品の補充状況など)すら不明
になっており、自分の資産であるはずの貸別荘が完全にブラックボックス化していました。
「何か起きても、自分で何も対応できない。こんなに怖いことはなかったです。」
6. 信頼できる運営会社への切り替え
藁にもすがる思いでAさんが相談したのが、貸別荘専門の運営代行会社P社。
P社は、最初のヒアリングから以下のような違いを見せました:
✔ OTAの再設定とオーナー権限の回復
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新たにAさん名義のAirbnbアカウントを作成し、完全共有
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予約サイトの連携・価格調整・カレンダー同期も正確に設定
✔ 清掃と現地管理を自社スタッフで対応
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経験の豊富な清掃員が毎回写真付きで報告
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備品・リネンもすべてP社が在庫管理
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緊急時はスタッフが現地へ即時出動
✔ 多言語スタッフによるゲスト対応
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英語・中国語・韓国語でチャット&電話サポート
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宿泊前にハウスルールや観光情報を事前案内し、トラブル激減
7. 切り替え後の変化と安心感
切り替え後、Aさんの貸別荘は劇的に改善。
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ゲスト評価は★2.9 → ★4.7へ回復
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リピート予約も増加
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トラブル時の対応スピードに感動
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オーナーとして、「自分の宿がどう運営されているか」が完全に可視化
「“完全お任せ”でも、透明性がある運営会社なら、むしろ安心して任せられる。最初に見せかけの広告に飛びついた自分を反省しています。」
8. まとめ:SNS広告に飛びつく前に“中身”を見よ
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SNSで「おしゃれな写真」や「お任せOK」の言葉だけでは判断できない
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OTA運用、清掃、語学対応、緊急対応など、本質的な運営力を見るべき
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オーナー自身も最低限の知識を持ち、契約条件を把握すべき
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トラブルが起きる前に、「本当に信頼できる運営会社」へ切り替える判断を