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【実録】裏の建物火災での過酷な民泊運営対応〜個人では閉業に追い込まれる事態を経験して〜

目次

    まさかの火災が隣で発生…直接被害なしも甚大な影響

    先日、弊社が運営する貸別荘のすぐ裏手にある建物で大きな火災が発生しました。

    幸いにも火は弊社の施設には燃え移りませんでしたが、その後の消火活動が予想以上のダメージをもたらしました。

    窓ガラスが割られ、泥や消火剤が室内に入り込む

    まず、消火隊が火災現場にアクセスしやすくするために、私たちの施設の窓ガラスを割って入りました。

    写真のように大きくガラスが割られ、そこから大量の泥や消火剤が室内に侵入しました。

    さらに消火のための放水で床は泥だらけ。

    この写真は実際に窓から侵入した泥で汚れたリビングの様子です。掃除だけでは済まず、特殊清掃が必要となりました。

    入口のドアは電気のこぎりで無理やり切断

    また、緊急時の消火活動や救助のため、施設入口のドアは電気のこぎりで切られました。

    写真をご覧の通り、ドアの表面に大きく切り込みが入り、完全に開閉不可能な状態に

    切断された断面は粗雑で、修理にはドア丸ごとの交換が必要となりました。

     

    滞在中のゲストの荷物も被害に

    消火活動の影響で、ゲストの持ち物にも水や泥がかかり、破損が発生しました。

    幸い人的被害はなく、ゲストの安全は守られましたが、荷物の補償対応に追われました。

    既存予約のキャンセルと対応の膨大さ

    火災発生直後から、既に予約済みの全ての宿泊はキャンセルとなり、急な日程変更や返金対応が必要となりました。

    個人で対応するには到底手に負えない量の連絡と調整でした。

    特殊清掃の手配と修理の大変さ

    消火剤や泥汚れは一般の清掃では落ちず、特殊清掃業者に依頼しました。

    窓のガラス交換やドア修理、床材の一部交換も行い、復旧まで数週間を要しました

    自身の火災保険で対応

    火災が発生した建物の火災保険は使用できず、これらの被害は全てオーナー自身の火災保険でカバーされました

    保険請求のための書類準備や現場調査の対応、修理業者とのやり取りは大きな負担でした。

    個人オーナーでは閉業に追い込まれるほどの困難な対応

    こうした対応は、少人数や個人オーナーには非常に厳しいものです。

    火災自体の直接被害がなくても、消火活動による二次被害で運営継続が困難になり、結果として閉業に追い込まれるケースも少なくありません

    何よりもゲストの安全が最優先

    今回の経験で最も安堵したのは、ゲストの皆様が無事であったことです。

    しかし、運営者としては「このような被害リスクもある」という事実をしっかり認識し、万全の備えをする必要性を痛感しました。

    まとめ:火災が隣接しても被害は甚大。運営リスク管理の重要性

    • 火災現場への消火活動で窓割れ、ドア切断、室内汚染など甚大な被害が発生

    • 滞在ゲストの荷物も破損し、予約キャンセルや返金対応が膨大に

    • 特殊清掃・修理・備品買い替えなどの対応が長期化し、多大な負担に

    • 個人オーナーでは対応困難で、閉業リスクが高いことを実感

    • 何よりゲストの安全が確保できたことは最大の救い

    • 火災保険や緊急対応体制の見直しは必須

    • プロの運営会社への委託でこうしたリスクの軽減が可能


    このような経験は、民泊・貸別荘運営の現場では決して珍しくありません。

    安心安全な運営のためには、専門の運営会社に任せることの価値を改めて強く感じています。