OTAとの良好な関係が予約数を左右する:運営会社選びで失敗しないために

はじめに
民泊や貸別荘の運営を成功させるためには、物件の魅力や立地だけでなく、OTA(宿泊予約サイト)との関係構築が非常に重要です。
特に、OTAの営業担当(アカウントマネージャー)とのやり取りの質は、集客力や予約数に直結します。
私も長年民泊業界に携わる中で、OTA営業担当の方から直接聞いたリアルな声や経験談を通じて、
「できる運営会社」と「できない運営会社」の決定的な差を目の当たりにしてきました。
OTA営業担当も「人間」。良い関係なくして良い結果なし
あるOTAの営業担当者が話してくれたことがあります。
「私たち営業担当も人間ですから、対応が冷たい、必要ないと一蹴される、レスポンスが遅い…そういう運営会社の案件は、自然と優先順位が下がってしまいます。逆に、コミュニケーションが密で、こちらの提案にも前向きに取り組んでくれる運営会社は、プロモーション枠や新機能を優先的に案内しますし、連携もスムーズです。」
この言葉には、まさに運営会社がOTAとどのように付き合うかが予約数に影響するという業界のリアルが詰まっています。
できない運営会社にありがちな特徴
営業担当者の経験談によると、以下のような対応は「できない運営会社」として見られがちです。
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電話でのアポイント時に冷たい態度や不機嫌な返事
「今忙しい」「必要ない」と突き放すような対応はNG。担当者との信頼関係を壊します。 -
レスポンスが遅い、メールやチャットの返信がない
OTA側の提案や確認事項にすぐ対応できないと、情報共有が遅れ、結果的に露出が落ちる可能性も。 -
掲載に必要な資料(写真や設備情報、許可証など)の入力ミスや不備が多い
書類不備は審査や掲載開始の遅れにつながり、営業担当の信頼を失う原因に。 -
OTAのシステムやルールを理解していない
価格設定やプロモーションの活用方法、キャンセルポリシーの設定など基本を押さえていないと、そもそも営業から適切なアドバイスができません。
これらは、単なる業務の怠慢だけでなく、営業担当との連携不足がもたらす悪循環です。
できる運営会社が心がけていること
逆に、成功している運営会社は以下のような行動を日常的に行っています。
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電話・メール・チャットでのコミュニケーションを欠かさない
何か問題が起きたらすぐ連絡し、報告・相談を密に行うことで信頼関係を築く。 -
掲載に必要な書類は事前にしっかり準備し、提出期限を守る
こうした基本ができている会社は、営業担当からの信用度が高い。 -
OTAのキャンペーンや新機能について自ら積極的に質問し、使いこなそうと努力する
OTAも積極的にそういった運営会社に優遇措置を与えます。 -
担当者が変わってもスムーズに引き継ぎができるよう、情報共有をシステム化している
連絡が滞らない、対応が一貫していることで安定した運営が可能。
運営会社の担当者の質も重要
ある営業担当者はこう語っています。
「運営会社の担当者が若手や経験の浅いスタッフで、そもそも業界知識が乏しいと、話が噛み合わず時間だけかかってしまうこともあります。
担当者のスキルや責任感が低い会社は、結局予約も伸び悩む傾向が強いですね。」
つまり、運営会社の中の**“人の質”**がOTAとの関係にもろに影響を及ぼします。
物件オーナーが運営会社を選ぶ際は、「担当者はどのレベルか」「どの程度業務に責任感を持っているか」も必ず確認しましょう。
運営会社の委託前に必ず聞くべきこと
委託前に運営会社に以下の質問をしてみることをおすすめします。
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「OTAの営業担当とはどのような関係を築いていますか?」
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「営業担当からの最新情報はどのくらい頻繁に共有されていますか?」
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「キャンペーンやプロモーションに参加していますか?」
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「掲載に必要な書類の管理や入力はどのようにしていますか?」
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「担当者の経験や業務範囲を教えてください」
ここで曖昧な回答や返答に時間がかかる場合、OTAとの付き合いが弱い可能性があります。
まとめ:OTA営業担当との良好な関係は運営成功の大黒柱
OTAは単なる集客チャネル以上に、**運営会社と協力しながら物件の露出や予約を最大化する“パートナー”**です。
その営業担当との関係構築は、運営会社の「できる・できない」を決定づける大きな要素です。
運営会社の担当者の質と、営業担当者との信頼関係の構築こそが、予約増加・ブランド向上の鍵になることを、現場の声から改めて強調したいと思います。