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【民泊不動産】民泊賃貸、任せる前に確認を!管理会社選びで物件が止まる?

目次

    旅館業・特区民泊を見据えたプロの選定ポイント

    近年、空き家・空室対策として注目を集める「民泊賃貸」。特に旅館業許可や特区民泊制度を活用した中長期運用の需要は右肩上がりですが、それに伴い、賃貸オーナー様が一般的な不動産管理会社に任せてしまったことでトラブルに発展するケースも少なくありません。

    「民泊に出せば収益が上がる」と期待していたのに、

    ・そもそも許可が下りない

    ・消防設備に莫大な費用がかかった

    ・契約書に重要な文言が抜けていて法的トラブルに

    といったことが、後から発覚する事例が多発しています。

    そこで本コラムでは、民泊賃貸を始める前に絶対にチェックしておくべき、管理会社の専門性と注意点を解説します。

    注意点①:許可取得要件を本当に理解しているか?

    旅館業法や特区民泊の制度には、物件構造・面積・用途・立地・設備など、細かい基準が数多くあります。

    管理会社がそれらの基準を理解していない場合、

    • リフォームが足りず許可が取れない

    • 許可取得までに時間がかかり機会損失

    • 無駄な工事をしてしまい費用がかさむ

    といった事態に陥る可能性があります。

    特に、仲介業者との専門的な質疑応答ができない管理会社の場合、借り手が見つかっても話が進まないということすら起こり得ます。

    注意点②:消防法令適合通知書の知識と費用算出力はあるか?

    「民泊賃貸」を行うには、消防法令適合通知書の取得が原則必要です。

    にもかかわらず、一般的な管理会社の中にはこの通知書の意味すら分かっていないケースもあります。

    結果として、

    • 実は構造的に消防基準が満たせなかった

    • 設備導入に予想以上の費用がかかると後から判明

    • 消防署からの指導をクリアできないまま運用開始できない

    といった、大きな障害になります。

    事前に設備・構造・用途変更の相談やコストの試算ができる管理会社を選ぶことが極めて重要です。

    注意点③:民泊専用の賃貸借契約書が作れるか?

    民泊賃貸では、一般的な居住用賃貸借契約とは異なる契約書が必要です。

    旅館業や特区民泊を前提とする場合、以下のような項目が盛り込まれていなければ、契約後に大きなトラブルに発展する可能性があります。

    • 借主の責任で許可取得できなかった場合の責任所在

    • 付帯設備の損傷による逸失利益の精算方法

    • 建物修繕を行う際の費用負担の分担規定

    このような重要事項が抜けた契約書で契約が成立してしまうと、あとで「言った/言っていない」の水掛け論になり、長期トラブルの火種となります。

    注意点④:民泊用の家賃保証会社を使っているか?

    一般住居用の賃貸保証会社と、民泊・旅館業対応の保証会社はまったく別物です。

    「家賃保証会社はどこでもいいだろう」と安易に選んでしまうと、

    → 民泊運営の途中で家賃滞納が発生したときに、保証を受けられない

    → 一般賃貸契約で違法運用とみなされるリスクも

    という事態も起こり得ます。

    「旅館業・特区民泊対応の保証会社」と提携しているかどうかは、管理会社を選ぶ上で重要な基準のひとつです。

    結論:民泊賃貸は「専門知識がある管理会社」への委託が絶対条件

    物件オーナーが「とりあえず管理会社に任せてみよう」と軽く考えてしまうことで、あとから許可が下りない、追加工事が必要、契約で揉める、保証が使えないといった問題に直面することは珍しくありません。

    民泊賃貸には、旅館業法や消防法、民法など複数の法律が複雑に絡んでおり、素人判断では進められない領域です。

    民泊賃貸を本気で始めたい方こそ、

    • 許可取得に必要な知識

    • 設備投資の見積もり力

    • リスクをカバーする契約設計

    • 安全性の高い保証スキームの導入

    これらを熟知した、専門性のある管理会社をパートナーに選びましょう。

    その判断が、民泊事業の成否を分ける一歩となります。