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Columnsコラム

民泊不動産に強い不動産会社とは?「民泊を知っている」だけでは足りない理由

目次

    最近、「民泊不動産を扱っています」「民泊物件に強い不動産会社です」

    という言葉を目にする機会が増えました。

    民泊や貸別荘への投資が広がり、民泊可能物件や旅館業を前提とした収益物件を専門的に扱う会社が増えていること自体は、とても良いことだと思います。

    ただ、民泊・貸別荘を実際に運営してきた私たちからすると、少しだけお伝えしておきたいことがあります。

    それは、

    「民泊を知っていること」と「民泊不動産を本当に理解していること」は、少し違う。

    ということです。

    民泊の仕組みを知っている。

    Airbnbを知っている。

    旅館業や特区民泊について勉強している。

    民泊物件を仲介したことがある。

    もちろん、どれも大切な知識です。

    ただ、数千万円、ときにはそれ以上の金額になる民泊不動産やヴィラの購入判断をするには、それだけでは見えないものがたくさんあります。

    なぜなら、民泊不動産は単なる「不動産」ではなく、購入した翌日から宿泊事業の舞台になる不動産だからです。

    今回は、民泊物件や貸別荘の購入を検討されている方に向けて、私たちが考える「本当に民泊不動産に強い不動産会社」についてお話しします。

    民泊不動産は、普通の収益不動産とは少し違います

    一般的な収益不動産であれば、立地、築年数、建物の状態、賃料、入居率、利回り、修繕履歴など、さまざまな要素から物件を評価します。

    もちろん、民泊不動産でもこれらは重要です。

    ただ、そこから先があります。

    その間取りで何名を販売できるのか。

    その人数で本当に快適に宿泊できるのか。

    どのくらいの宿泊単価を狙えるのか。

    周辺にはどのような競合施設があるのか。

    どのOTAで販売するのか。

    清掃はいくらかかるのか。

    リネン交換はどうするのか。

    ゴミはどこへ出すのか。

    設備が故障したら誰が対応するのか。

    夜間にトラブルが起きたらどうするのか。

    近隣との関係はどうか。

    そして、その施設を何年間運営していけるのか。

    不動産として優れていることと、宿泊施設として優れていることは必ずしも同じではありません。

    ここが、民泊不動産の難しいところです。

    「8名宿泊可能」と「8名で快適に売れる」は違います

    たとえば、物件資料に「8名宿泊可能」と書かれていたとします。

    寝具を配置すれば、確かに8名眠れる。

    不動産資料としては、それで間違っていないかもしれません。

    でも私たちが物件を見るときは、そこでは終わりません。

    8名分のスーツケースはどこに置くのか。

    8名が一緒に食事できるのか。

    洗面スペースは十分か。

    トイレの数は。

    浴室は。

    冷蔵庫の容量は。

    駐車場は何台必要か。

    玄関に8名分の靴が並んでも問題ないか。

    こうして見ていくと、

    「8名は泊まれる。でも、商品としては6名で販売した方が良さそうですね」

    という判断になることがあります。

    民泊では、ベッドが置ける人数と、気持ちよく泊まっていただける人数は別です。

    せっかく8名で旅行に来ていただいたのに、夕食だけ4名ずつの二部制というわけにもいきません(笑)。

    これは図面だけを見ているとなかなか気づきにくく、実際に多くのゲストを受け入れてきたからこそ見える部分でもあります。

    民泊は、始めてみて初めて分かることが本当に多い

    民泊運営は、一見するとシンプルに見えます。

    物件を用意する。

    家具や家電を入れる。

    AirbnbなどのOTAに掲載する。

    予約を受ける。

    清掃する。

    大きく分ければ、その通りです。

    ところが実際に運営を始めると、そこから先が長いのです。

    「Wi-Fiにつながりません」

    「お湯が出ません」

    「エアコンから音がします」

    「鍵がありません」

    「駐車場に車が入りません」

    「上の階がうるさいです」

    「もう少しタオルをいただけますか」

    こうしたお問い合わせが日々発生します。

    設備は壊れます。

    繁忙期が終われば予約が落ちることもあります。

    競合施設が増えれば価格競争も起こります。

    レビューが下がれば予約への影響も考えなければなりません。

    清掃会社との調整も必要です。

    価格調整も必要です。

    OTAごとの販売管理もあります。

    近隣への配慮も欠かせません。

    つまり、民泊について本当に理解しようと思うと、物件をオープンさせた経験だけではなく、その後の運営まで経験する必要があります。

    開業はゴールではありません。

    むしろ、そこからが本番です。

    「民泊をやったことがある」だけでも、まだ見えないことがあります

    一棟の民泊を運営した経験は、もちろん非常に価値があります。

    ただ、民泊不動産を扱うとなると、さらに難しくなります。

    大阪市内のマンション型民泊。

    観光地の一棟貸し。

    海沿いの貸別荘。

    山間部のヴィラ。

    大人数向け施設。

    少人数向け施設。

    同じ「民泊」でも、運営はかなり違います。

    都市部でうまくいった方法が、リゾートエリアでもそのまま通用するとは限りません。

    清掃費も違います。

    宿泊単価も違います。

    予約の入り方も違います。

    ゲスト層も違います。

    設備に求められるものも違います。

    季節変動も違います。

    だからこそ、私たちは民泊不動産を見るとき、**「民泊を知っているか」より「どれだけ実際の運営を見てきたか」**を大切にしています。

    Airbnbの管理画面を何度か開いただけでは、残念ながら民泊のすべては教えてくれません(笑)。

    民泊物件の収支表にも、運営経験が表れます

    これは特に中古の民泊物件や、想定収支付きで販売されている貸別荘を見るときに感じます。

    たとえば、

    年間売上1,500万円。

    ADR4万円。

    稼働率80%。

    高い自社予約比率。

    そして非常に低い清掃費。

    数字だけを見ると、とても魅力的です。

    でも、実際に民泊を運営している人が見ると、少し気になることがあります。

    「この規模のヴィラを、本当にこの清掃費で回せるのでしょうか」

    「自社予約がかなり多いですが、この予約経路は購入後も引き継げるのでしょうか」

    「OTAを見ると2万円台で販売されている日が多いのに、このADRはどうやって算出されているのでしょうか」

    「自社予約がベストレート中心なら、全体のADRとの整合性はどうでしょう」

    一つの数字だけなら、特に不自然には見えないことがあります。

    ところが、清掃費、ADR、OTA販売価格、自社予約比率、稼働率を横につないで見ると、違和感が出てくる。

    これは計算が得意だから見つかるというより、実際の運営コストや予約の入り方を知っているから気づける部分です。

    収支表を読むにも、運営経験が必要なのです。

    「民泊可能物件」も、可能かどうかだけでは判断できません

    民泊物件を探していると、

    「民泊可能」

    「旅館業取得可能」

    「民泊向け物件」

    といった言葉を見ることがあります。

    もちろん重要な情報です。

    ただし、「民泊ができる」と「民泊事業として魅力的」は別です。

    許認可について確認することは当然として、その先には実際の事業があります。

    仮に営業できたとしても、

    購入価格に対して宿泊単価が合わない。

    必要な改装費が大きい。

    清掃費が高くなる。

    競合施設が多い。

    定員を十分に取れない。

    設備投資が想定以上に必要。

    こうしたことがあれば、事業としての評価は変わります。

    ですから、私たちが物件を見るときに確認したいのは、

    「民泊できますか?」だけではありません。

    「この物件で、どんな民泊事業ができますか?」

    こちらです。

    似ているようですが、この二つにはかなり大きな違いがあります。

    本当に怖いのは、運営開始後の問題が購入前には見えにくいこと

    民泊不動産で難しいのは、問題の多くが営業開始後に表面化することです。

    駐車場が使いにくい。

    近隣から音について指摘を受ける。

    ゴミの保管場所に困る。

    清掃に想定以上の時間がかかる。

    大型家電の交換が大変。

    湿気が多く、建物の維持管理に費用がかかる。

    冬場の光熱費が想定より高い。

    大人数で販売すると設備の消耗が早い。

    こうしたことは、物件資料にはなかなか書かれていません。

    でも、購入後にはすべてオーナー側の問題になります。

    だから、民泊不動産を見る人には、購入前の建物を見ながら、

    「ここで営業を始めたら、半年後に何が起こりそうか」

    を想像する力が必要です。

    それは、不動産の知識だけを身につければ自然に得られるものではありません。

    実際に現場で起きたことを何度も経験して、少しずつ身についていくものだと思います。

    民泊不動産に必要なのは「不動産を見る目」と「運営を見る目」

    民泊不動産を扱うには、不動産の専門知識が必要です。

    これは大前提です。

    でも、それだけでは十分ではありません。

    一方で、民泊運営に詳しいだけでも、不動産売買の専門家にはなれません。

    だから難しいのです。

    必要なのは、

    不動産を見る目と、宿泊事業を見る目の両方。

    物件価格は適正か。

    建物の状態はどうか。

    将来的な資産価値はどうか。

    そのうえで、

    どんな宿をつくれるのか。

    いくらで販売できるのか。

    何名で売るのか。

    清掃コストはいくらか。

    どんな設備が必要か。

    競合に勝てるのか。

    購入後も利益を残しながら運営を続けられるのか。

    さらに将来売却するとき、どのような出口が考えられるのか。

    ここまで見て、ようやく民泊不動産としての判断ができます。

    私たちの不動産担当が、物件を見るとき

    PROGRESS WORKSには、長年にわたり民泊不動産を見てきた不動産担当がいます。

    ただ、私たちは「経験年数が長いから安心してください」とお伝えしたいわけではありません。

    大切なのは、何を見ているかだと思っています。

    物件資料を見る。

    収支表を見る。

    現地を見る。

    周辺を見る。

    競合を見る。

    許認可について確認する。

    そして、その物件を実際にPROGRESS WORKSが運営することになった場合を想像します。

    清掃はどう組むのか。

    何名で販売するのか。

    どの価格帯を狙うのか。

    どこを改装するのか。

    逆に、どこにはお金をかけなくていいのか。

    OTAに掲載したとき、どの写真を一枚目にするのか。

    ゲストからどんな問い合わせが来そうか。

    数年後に設備更新が必要になったとき、どの程度の費用を見ておくのか。

    購入する前から、運営が始まった後を見る。

    私たちは、この視点をとても大切にしています。

    良い民泊物件を見つけること以上に、「買わない判断」も大切です

    不動産会社というと、物件を紹介して購入していただくことが仕事だと思われるかもしれません。

    もちろん、それも仕事です。

    でも民泊不動産では、

    「この物件は見送った方がいいと思います」

    とお伝えすることも、とても大切だと考えています。

    物件を買う前なら、別の選択肢があります。

    別の土地を探す。

    別の中古ヴィラを見る。

    購入価格を交渉する。

    事業計画を変更する。

    新築から検討する。

    しかし購入後は、選択肢が一気に少なくなります。

    良い物件を見つけることはもちろん大切です。

    それ以上に、

    買ってはいけない物件を、買う前に見抜くこと。

    民泊・貸別荘への投資では、この視点が非常に重要です。

    民泊不動産会社を選ぶときに聞いてみてほしいこと

    これから民泊物件を購入する方には、不動産会社へぜひ聞いてみていただきたいことがあります。

    「民泊できますか?」

    だけではなく、

    「この物件を実際に運営するとしたら、どんな問題が起こりそうですか?」

    と。

    さらに、

    「何名で販売しますか?」

    「想定ADRの根拠は何ですか?」

    「清掃費はいくらくらいになりますか?」

    「閑散期はどのくらいの単価を想定していますか?」

    「この収支表で一番リスクがある数字はどこですか?」

    「自分たちなら、この物件を買いますか?」

    こうした質問をしてみると、その会社がどこまで民泊の現場を理解しているのかが見えてくると思います。

    良いところを説明することは、それほど難しくありません。

    でも、

    その物件の弱点を具体的に説明できるか。

    こちらの方が、民泊不動産会社を選ぶうえでは大切かもしれません。

    民泊不動産は、簡単ではありません

    民泊不動産には、不動産を見る目が必要です。

    宿泊施設を見る目も必要です。

    許認可を見る目。

    収支を見る目。

    OTAを見る目。

    マーケットを見る目。

    清掃や設備を見る目。

    そして、実際の運営現場を見る目。

    いくつもの視点を重ねて、ようやく一つの物件を判断できます。

    だから私たちは、民泊不動産は簡単ではないと思っています。

    そして同時に、きちんと理解して物件を選べば、とても面白い不動産でもあると思っています。

    民泊について少し知っていることと、何年も現場で運営し続けること。

    この二つの間には、想像以上に大きな距離があります。

    その距離を埋めてくれるのは、資格や資料だけではなく、やはり現場で積み重ねてきた経験です。

    民泊物件は「買ってから」ではなく「買う前」にご相談ください

    PROGRESS WORKSでは、民泊・貸別荘の運営だけではなく、民泊不動産の物件探し、購入前の物件選定、収支確認、開業準備、その後の運営まで一貫してご相談いただけます。

    「この物件は民泊に向いていますか?」

    「提示された収支表は現実的ですか?」

    「中古ヴィラを購入しようと思っています」

    「土地から貸別荘をつくりたいです」

    そんな段階で構いません。

    むしろ、まだ買っていない段階だからこそ、できることがあります。

    民泊不動産は、購入して終わる不動産ではありません。

    購入後にゲストを迎え、運営を続け、収益を生み、建物を維持し、そしていつか売却するところまで続いていきます。

    だからこそ私たちは、不動産としてだけではなく、その先にある宿泊事業まで見て物件を考えます。

    「民泊できる物件」を探すのではなく、「買ったあとも良かったと思える民泊物件」を探す。

    そのためのお手伝いを、購入前からできればと考えています。

    このコラムについて

    本コラムは、民泊運営歴10年以上・宅地建物取引士資格を持つ管理部長・柳瀬が、これまでの実務経験をもとに執筆しています。

    Airbnb・Booking.com等のOTA運用、価格調整や稼働率改善、住民・ゲスト・管理組合との調整、行政対応、是正指導、そして思うようにいかなかった運営や撤退判断まで。

    現場責任者として、順調なときだけではなく、難しい場面にも数多く向き合ってきました。

    また、宅地建物取引士として、民泊不動産・中古ヴィラ・貸別荘の購入前確認、収支の見方、物件選び、将来の運営を見据えた不動産判断についても、実務の視点からお伝えしています。

    このコラムで大切にしているのは、きれいな成功談や理想論だけを並べることではありません。

    実際の現場では何が起きるのか。

    どこで判断を誤りやすいのか。

    購入前に何を確認しておくべきなのか。

    その数字は、本当に現実の運営につながっているのか。

    そうした、少し見えにくい部分まで丁寧にお伝えしたいと考えています。

    民泊や貸別荘は、物件を購入して終わる事業ではありません。

    物件を選び、許認可を確認し、宿泊施設として整え、販売し、日々運営していく。

    その先には、収益改善や再投資、そして売却という選択肢もあります。

    だからこそ、不動産と運営は、切り離して考えない方がいい。

    これは、長く現場に携わってきた中で強く感じていることの一つです。

    コラムを読んで、

    「今の運営、このままで大丈夫だろうか」

    「一度、第三者の意見を聞いてみたい」

    「これから民泊や貸別荘を始めたいが、何から考えればいいのか分からない」

    「購入を検討している民泊物件や中古ヴィラを、一度見てほしい」

    「提示された収支表や想定利回りが現実的なのか確認したい」

    「購入する前に、運営まで含めて相談しておきたい」

    そんなふうに感じられた方は、どうぞお気軽にご相談ください。

    まだ物件を購入していない段階でも、もちろん構いません。

    むしろ、購入前だからこそ確認できることがあります。

    購入前だからこそ、選べることがあります。

    物件選び、収支、許認可、開業準備、運営、収益改善、そして将来の売却まで。

    一つひとつを急がず整理しながら、これまでの実務経験と不動産の専門知識をもとに、その方にとって無理のない方向を一緒に考えていきます。

    「買ってから困る」のではなく、

    「あのとき、きちんと確認しておいてよかった」と思える判断を。

    PROGRESS WORKSは、民泊・貸別荘・ヴィラの不動産と運営、その両方の視点からお手伝いしています。

    Our Experts

    この知識を、
    実際のヴィラ・民泊事業として
    扱う専門家がいます。

    PROGRESS WORKSは、
    不動産・事業スキーム設計・
    ヴィラ開発・データ戦略・OTA・
    運営まで、
    専門領域ごとに
    専門家が分担する体制です。

    藤堂 司

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