06-4708-8120

Columnsコラム

民泊投資を「嫌な思い出」にしてほしくない|購入前に知ってほしい業者選びの話

目次

    最近、民泊や貸別荘、ヴィラへの投資についてご相談をいただく中で

     

    少し気になることがあります。

    それは、物件を購入する前のご相談ではなく、

    「もう購入してしまったのですが、相談できますか」

    というお問い合わせが増えていることです。

    お話を伺ってみると、

    「民泊ができる物件だと説明を受けて購入した」

    「許可の取得まで任せられると言われていた」

    「開業まで全部やってもらえると思っていた」

    「購入してから、聞いていた話と違うことが分かってきた」

    そんなお話が出てきます。

    もちろん、私たちは当事者ではありません。

    どちらの説明が正しかったのか、何が契約書に記載されていたのか、どこまで確認が行われていたのか。

    第三者である私たちが、一方のお話だけを聞いて「この業者が悪い」と判断することはできません。

    ただ、民泊運営に10年以上携わってきた中で、最近強く感じることがあります。

    民泊やヴィラへの注目が高まる一方で、「民泊に詳しい」という言葉が、とても簡単に使われるようになった。

    そして、その言葉を信じて大きな決断をしたあとに、

    「こんなはずではなかった」

    とご相談に来られる方がいらっしゃいます。

    それを見るたびに思います。

    民泊投資をしたこと自体を、嫌な思い出にしてほしくない。

    今回は、そんな思いから書いています。

    「民泊できます」と言われて購入した物件

    少し前、私たちのところへ実際に寄せられたご相談があります。

    その方は、民泊として運営することを前提に物件を購入されていました。

    購入前には「民泊ができる」という説明を受け、許認可についても含めて任せていたそうです。

    当初予定されていたのは、特区民泊でした。

    ところが、予定していた時期までに手続きが進まず、途中から旅館業での営業へ方針を変更するという話になったそうです。

    その後、旅館業として進める中で、建築関係の確認資料として検査済証の有無などが問題となり、当初思い描いていたようには開業まで進まないことが分かってきました。

    そこで、私たちのところへご相談がありました。

    お話を伺いながら、最初に感じたのは、

    「これが購入前だったら」

    ということでした。

    物件を購入する前であれば、予定している許認可の方法を確認できます。

    必要な資料が揃っているかも確認できます。

    行政や専門家への事前相談もできます。

    難しいと分かれば、条件を整理し直すこともできます。

    そして何より、

    その物件を買わないという選択ができます。

    ところが、すでに購入した後となると話は変わります。

    数千万円の不動産です。

    「では、別の物件にしましょう」と簡単には言えません。

    ※旅館業や民泊に必要となる許認可・建築関係の手続きや資料は、所在地、建物、用途、規模、営業形態等によって異なります。個別案件については、所管行政庁や関係する専門家への確認が必要です。

    「民泊に詳しい業者」という言葉だけでは分からない

    民泊市場が大きくなるにつれて、不動産業界でも、

    「民泊物件に強い」

    「民泊専門」

    「民泊開業までサポート」

    と掲げる会社が増えました。

    選択肢が増えること自体は、とても良いことだと思っています。

    問題は、何をもって「民泊に詳しい」とするのかが、とても分かりにくいことです。

    民泊物件を一度仲介したことがある。

    Airbnbを知っている。

    家具を入れて開業した経験がある。

    許認可について勉強している。

    それも経験の一つです。

    ただ、実際の民泊運営は、開業したところで終わりません。

    むしろ、そこから始まります。

    ゲストを迎える。

    清掃する。

    設備トラブルに対応する。

    近隣との問題に向き合う。

    行政から確認があれば対応する。

    思うように予約が入らなければ改善する。

    それでも事業として難しければ、撤退まで考える。

    そうしたところまで経験して初めて見えるものがあります。

    「民泊を知っている」と「民泊を最後まで運営したことがある」は、似ているようでかなり違います。

    10年以上やっていても、簡単だと思ったことはありません

    私は民泊運営に10年以上携わっています。

    それでも、

    「民泊って簡単ですね」

    と思ったことはありません。

    むしろ長く携わるほど、難しさが分かるようになりました。

    同じ大阪でも物件によって条件は違います。

    マンション一室と一棟貸しでは、考えることが違います。

    都市型の民泊とリゾートヴィラでも、まったく違います。

    自治体が変われば確認する内容も変わります。

    建物が変われば設備も変わります。

    近隣環境も違います。

    ゲスト層も違います。

    そして、昨日まで問題なく運営できていた施設でも、今日突然トラブルが起きることがあります。

    だから私は、民泊について何かを判断するとき、

    「たぶん大丈夫です」

    という言葉をできるだけ使いたくありません。

    分からなければ確認する。

    専門外なら、その分野の専門家に確認する。

    行政判断が必要なら行政に確認する。

    当たり前のことですが、大きなお金が動く民泊不動産では、この当たり前がとても大切です。

    「全部任せてください」は、とても安心できる言葉です

    これまでご相談を受けてきて感じるのは、購入される方が決して軽い気持ちだったわけではない、ということです。

    むしろ反対です。

    初めての民泊投資だからこそ、詳しそうな人にお願いした。

    「物件探しから許可、開業、運営まで全部任せてください」

    と言われたから安心した。

    専門用語もたくさん知っている。

    説明も自信がある。

    だから、

    「この人なら大丈夫だろう」

    と思った。

    それは、とても自然なことだと思います。

    私だって、自分の知らない分野なら専門家を頼ります。

    ただ、一つだけ気をつけていただきたいのは、

    「できます」と言えることと、「できる根拠を説明できること」は別だということです。

    「民泊できます」

    と説明されたら、

    「どの制度で営業する予定ですか?」

    と聞いてみる。

    「許可も大丈夫です」

    と言われたら、

    「どこまで確認されていますか?」

    と聞いてみる。

    「開業まで全部できます」

    と言われたら、

    「もし予定している方法で許可が取れなかった場合は、どうなりますか?」

    と聞いてみる。

    少し細かい人だと思われても構いません。

    物件は、コンビニで買うものではありませんから(笑)。

    数千万円というお金を動かすのであれば、遠慮せず確認していいと思います。

    急かされたときほど、一度止まってほしい

    不動産では、

    「他にも検討している方がいます」

    「早く決めないと売れてしまいます」

    と言われることがあります。

    実際、本当に人気物件で、翌日には申し込みが入ることもあります。

    ですから、すべてが不当な営業というわけではありません。

    ただ、民泊不動産の場合は、物件そのものだけではなく、その物件で予定している宿泊事業が成立するかを確認しなければなりません。

    そこを確認せず、

    「取られる前に買わないと」

    だけで進めてしまう方が、私は少し心配です。

    良い物件を逃すことは、確かに残念です。

    でも、

    買ってはいけない物件を急いで買ってしまう方が、ずっと大変です。

    民泊不動産に関しては、「早く決めること」より「確認してから決めること」を優先していただきたいと思っています。

    うまくいかなかったときに、誰が一緒に考えてくれるのか

    業者を選ぶとき、成功したときの話はたくさん聞けると思います。

    「この物件なら人気が出ます」

    「こんな素敵なヴィラになります」

    「これくらいの収益を目指せます」

    もちろん、将来を想像する楽しい時間も必要です。

    でも、私ならもう一つ聞いてみたいと思います。

    「うまくいかなかった場合は、どうしますか?」

    許認可が予定どおり進まなかったら。

    開業が遅れたら。

    運営開始後に問題が見つかったら。

    近隣との調整が必要になったら。

    想定した事業計画を変更しなければならなくなったら。

    そのときに、

    「それは私たちの担当ではありません」

    となるのか。

    それとも、

    「では、ここから何ができるか一緒に考えましょう」

    となるのか。

    私は、民泊不動産に関わる会社の本当の姿が見えるのは、むしろ予定どおりにいかなかったときだと思っています。

    民泊は、すべてが予定表どおりに進む事業ではありません。

    だからこそ、きれいな成功事例だけではなく、失敗やトラブルを経験した人の方が、慎重な判断ができることもあります。

    私たちにも、うまくいかなかった経験があります

    10年以上民泊を運営していれば、もちろん成功した施設ばかりではありません。

    思うように予約が伸びなかったこともあります。

    想定以上に設備対応が必要になったこともあります。

    近隣対応に時間をかけたこともあります。

    行政への確認や是正対応が必要になったこともあります。

    運営方法を変えたこともあります。

    そして、続けることだけが正解ではないと判断したこともあります。

    こうした経験は、当時は決して楽しいものではありません。

    でも今、民泊物件や貸別荘の購入相談を受ける立場になってみると、その経験がとても役に立っています。

    成功した経験からは、

    「こうすればうまくいくかもしれない」

    を学びます。

    失敗した経験からは、

    「ここは先に確認した方がいい」

    を学びます。

    民泊不動産を購入する方に本当に必要なのは、案外こちらなのかもしれません。

    「絶対に儲かる民泊」は、私たちにも分かりません

    民泊投資のご相談を受けていると、

    「この物件、儲かりますか?」

    と聞かれることがあります。

    気持ちはとてもよく分かります。

    でも私たちは、

    「絶対に儲かります」

    とはお答えしません。

    未来の予約を保証することはできませんし、宿泊市場も変化します。

    競合も増えます。

    旅行需要も変わります。

    建物も年を取ります。

    投資である以上、リスクをゼロにはできません。

    だから私たちができるのは、未来を断言することではなく、

    購入する前に、分かることをできる限り確認すること。

    そして、良いところだけではなく、気になるところもお伝えすることです。

    「絶対大丈夫です」と言ってくれる人の方が、聞いていて気持ちはいいかもしれません。

    でも私は、数千万円の投資については、少しくらい心配性な人が隣にいる方がちょうどいいと思っています。

    民泊投資そのものを嫌いになってほしくない

    ここまで慎重な話を書きましたが、私は民泊投資を否定しているわけではありません。

    むしろ逆です。

    10年以上この仕事を続けているのは、民泊や貸別荘という事業に、それだけの面白さがあると思っているからです。

    自分の好きな場所に物件を持つ。

    家族で使う。

    友人と過ごす。

    会社の福利厚生として利用する。

    そして、自分たちが使わない期間には、国内外から来られたゲストに泊まっていただく。

    そこで収益も生まれる。

    普通の不動産投資とは少し違う、人の思い出まで残る不動産だと思っています。

    だからこそ悲しいのです。

    楽しみにして購入したはずなのに、

    許可のことで疲れ切ってしまった。

    業者とのやり取りが嫌になってしまった。

    予定外のことが重なって、物件を見ることさえ嫌になってしまった。

    そして最後に、

    「もう民泊はこりごりです」

    となってしまう。

    せっかく大きな決断をして始めたのに、それではあまりにも残念です。

    「もっと早く相談してもらえていたら」と思う相談を減らしたい

    購入後のご相談でも、私たちはその時点でできることを一緒に考えます。

    でも、どうしてもできないことがあります。

    時間を購入前に戻すことです。

    だから、

    「この物件を買おうと思っています」

    という段階で相談してほしい。

    まだ契約していなくていいのです。

    むしろ、その方がいい。

    資料を見て、

    現地を見て、

    許認可を確認して、

    必要であれば専門家にも確認して、

    それでも良いと思えたら購入する。

    気になることが解消できなければ、見送る。

    それでいいと思っています。

    不動産会社としては少し変わって聞こえるかもしれませんが、

    買わない方がいい物件なら、買わない方がいい。

    とてもシンプルです。

    一件の取引を成立させることより、その方が数年後に、

    「あの物件を買ってよかった」

    と思えることの方が大切です。

    悪質な業者を見分けるより、「誰と一緒に判断するか」

    インターネットで「民泊投資 失敗」「民泊不動産 トラブル」などと検索すると、さまざまな情報が出てきます。

    中には、悪質な勧誘や十分ではない説明によってトラブルになったという話もあります。

    ただ、購入する側からすれば、最初から相手を完璧に見抜くことは簡単ではありません。

    ホームページはきれいです。

    説明も上手です。

    専門用語も出てきます。

    実績も掲載されています。

    それだけで会社の中身まで判断するのは難しいでしょう。

    だから私は、

    「悪い業者を見抜かなければ」

    と身構えるより、

    「この大きな判断を、誰と一緒に確認するか」

    を考えていただきたいと思っています。

    売る人とは別に、運営を知っている人へ聞いてみる。

    許認可について疑問があれば、その分野の専門家へ確認する。

    一つの会社の説明だけで決めない。

    分からないことを、分からないまま契約しない。

    それだけでも、防げるトラブルはあるはずです。

    民泊投資を、良い思い出にしてほしい

    私が願っていることは、それほど難しいことではありません。

    数年後、その物件で家族と過ごしたときに、

    「ここ買ってよかったね」

    と言えること。

    運営していく中で大変なことがあっても、

    「それでも始めてよかった」

    と思えること。

    そして、いつか売却するときにも、

    「良い投資だった」

    と思えること。

    民泊投資には、もちろんリスクがあります。

    思いどおりにならないこともあります。

    それでも、最初から分かるリスクをできるだけ減らしてから始めることはできます。

    だから、焦って買わなくて大丈夫です。

    分からないことがあれば、何度でも確認してください。

    「民泊できます」と言われたら、どうしてできるのかまで聞いてください。

    そして少しでも違和感があれば、契約する前に誰かに相談してください。

    民泊投資をしたこと自体が、嫌な思い出になってしまう方を、一人でも減らしたい。

    長くこの仕事をしてきた今、私が強く思っていることの一つです。

    「もう買ってしまいました」ではなく、

    「買う前に、一度見てもらえますか」

    そんなご相談が増えることを願っています。

    このコラムについて

    本コラムは、民泊運営歴10年以上・宅地建物取引士資格を持つ管理部長・柳瀬が、これまでの実務経験をもとに執筆しています。

    Airbnb・Booking.com等のOTA運用、価格調整や稼働率改善、住民・ゲスト・管理組合との調整、行政対応、是正指導、そして思うようにいかなかった運営や撤退判断まで。

    現場責任者として、順調なときだけではなく、難しい場面にも数多く向き合ってきました。

    また、宅地建物取引士として、民泊不動産・中古ヴィラ・貸別荘の購入前確認、収支の見方、物件選び、将来の運営を見据えた不動産判断についても、実務の視点からお伝えしています。

    このコラムで大切にしているのは、きれいな成功談や理想論だけを並べることではありません。

    実際の現場では何が起きるのか。

    どこで判断を誤りやすいのか。

    購入前に何を確認しておくべきなのか。

    その数字や条件は、本当に現実の運営につながっているのか。

    そうした、少し見えにくい部分まで丁寧にお伝えしたいと考えています。

    民泊や貸別荘は、物件を購入して終わる事業ではありません。

    物件を選び、許認可を確認し、宿泊施設として整え、販売し、日々運営していく。

    その先には、収益改善や再投資、そして売却という選択肢もあります。

    だからこそ、不動産と運営は、切り離して考えない方がいい。

    これは、長く現場に携わってきた中で強く感じていることの一つです。

    コラムを読んで、

    「今の運営、このままで大丈夫だろうか」

    「一度、第三者の意見を聞いてみたい」

    「これから民泊や貸別荘を始めたいが、何から考えればいいのか分からない」

    「購入を検討している民泊物件や中古ヴィラを、一度見てほしい」

    「購入する前に、許認可や事業計画も含めて確認しておきたい」

    「民泊不動産を買う前に、運営まで含めて相談したい」

    そんなふうに感じられた方は、どうぞお気軽にご相談ください。

    まだ物件を購入していない段階でも、もちろん構いません。

    むしろ、購入前だからこそ確認できることがあります。

    購入前だからこそ、選べることがあります。

    物件選び、収支、許認可、開業準備、運営、収益改善、そして将来の売却まで。

    一つひとつを急がず整理しながら、これまでの実務経験と不動産の専門知識をもとに、その方にとって無理のない方向を一緒に考えていきます。

    「買ってから困る」のではなく、

    「あのとき、きちんと確認しておいてよかった」と思える判断を。

    PROGRESS WORKSは、民泊・貸別荘・ヴィラの不動産と運営、その両方の視点からお手伝いしています。

     

    Our Experts

    この知識を、
    実際のヴィラ・民泊事業として
    扱う専門家がいます。

    PROGRESS WORKSは、
    不動産・事業スキーム設計・
    ヴィラ開発・データ戦略・OTA・
    運営まで、
    専門領域ごとに
    専門家が分担する体制です。

    藤堂 司

    藤堂 司

    Strategy / Data / OTA

    柳瀬 絵里香

    柳瀬 絵里香

    Real Estate / Business Design / Operations

    平田 智哉

    平田 智哉

    Acquisition / Development

    Meet Our Experts

    Brand Story

    PROGRESS WORKSが、
    なぜこの事業をつくり、
    何を大切にしているのか。

    Brand Storyを読む

    Contact

    LET'S TALK
    ABOUT YOUR VILLA.

    VILLA BUSINESSについて、
    まずはご相談ください。

    お問い合わせはこちら

    06-4708-8120 受付時間 9:30〜21:00(年中無休)

    ご相談はこちら