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Columnsコラム

リゾートヴィラの騒音トラブル。「21時以降は禁止」と書くだけでは、近隣は守れません

目次

    海の近くのヴィラ。

    広いテラス。

    BBQ。

    家族や友人との旅行。

    せっかくのリゾートですから、楽しく過ごしていただきたい。

    私たちもそう思っています。

    ただ、リゾートヴィラを運営していると、どうしても避けて通れない問題があります。

    「屋外での騒音」です。

    特に一棟貸しのヴィラでは、ホテルとは違い、すぐ隣に一般の住宅や別荘があることも珍しくありません。

    ゲストにとっては、年に一度の楽しい旅行。

    でも、その隣では、

    普通に生活している方がいます。

    この二つを両立させることも、民泊・貸別荘を運営する会社の大切な仕事だと私たちは考えています。

    リゾート地だから、夜まで騒いでも大丈夫?

    海辺や別荘地に来ると、少し開放的な気持ちになります。

    夕方からBBQをして、

    お酒を飲んで、

    外で話をして、

    気づけば夜。

    とてもよく分かります。

    ただ、

    リゾート地=周囲に誰も住んでいない場所

    ではありません。

    特に別荘地では、定住されている方もいれば、ご自身の別荘で静かに過ごされている方もいます。

    その中に宿泊施設がある以上、

    「旅行だから」

    「BBQだから」

    「一晩だけだから」

    では済まないことがあります。

    ゲストにとっては一晩でも、

    近隣の方にとっては、毎週違うゲストがやって来る

    可能性があるからです。

    一組だけを見ると分からない「民泊の騒音」

    ここは、民泊運営で非常に大切だと思っています。

    例えば、あるゲストが21時30分まで屋外で話していたとします。

    そのゲストからすれば、

    「30分くらい」

    かもしれません。

    ところが翌日は別のゲスト。

    その次の週末にも別のゲスト。

    毎回違う方が、

    「今日くらい大丈夫でしょう」

    と思ってしまったら。

    近隣の方からすると、

    毎回同じ宿泊施設から騒音が発生している

    ということになります。

    ゲストは毎回入れ替わります。

    でも、

    近隣住民と建物は入れ替わりません。

    運営会社は、ここを忘れてはいけないと思っています。

    白浜の別荘地では、管理会社の方がパトロールしてくださっています

    私たちが運営する白浜エリアの施設では、別荘地の管理会社の方が地域をパトロールしてくださっています。

    これは運営側としても、とてもありがたいことです。

    宿泊施設だけではなく、別荘地全体の環境を守るために動いてくださっているからです。

    一方で、現地のお話を伺っていると、

    騒音が発生しているヴィラの緊急連絡先へ電話をしても、

    連絡がつかない、すぐに対応してもらえない

    といったケースもあるそうです。

    ここで私は少し考えてしまいます。

    緊急連絡先って、

    電話番号を書いておけば完成、ではないですよね。

    電話が鳴ったときに誰が出るのか。

    そのあと誰がゲストへ連絡するのか。

    連絡が取れなければどうするのか。

    現地へ行く必要があれば誰が動くのか。

    そこまで決まって初めて、

    「緊急連絡体制がある」

    と言えるのではないでしょうか。

    ハウスルールに「21時以降禁止」と書けば終わり?

    私たちの施設では、屋外スペースやBBQなどについて、

    21時以降は利用しないよう事前にご案内しています。

    でも、私たちは、

    「予約時に書いてありますから」

    だけで終わらせないようにしています。

    なぜなら、

    ゲストは旅行中です。

    チェックイン案内。

    Wi-Fi。

    鍵。

    ゴミ。

    駐車場。

    家電の使い方。

    たくさんの案内を受け取っています。

    その中の一文として、

    「21時以降、屋外利用禁止」

    と書いてあるだけでは、忘れてしまう方もいます。

    だからこそ弊社では、

    屋外利用の終了時間が近づいた段階で、必要に応じてゲストへ改めて声掛けを行う

    という運用をしています。

    「もうすぐ21時ですので、屋外スペースのご利用を終了し、室内でお過ごしください」

    ということを、あらためてお伝えします。

    少し細かいでしょうか。

    私は、そうは思いません。

    「ルールを書いた」と「ルールを守ってもらう」は別の仕事

    これは民泊運営全般に言えることです。

    ハウスルールに書いた。

    チェックイン案内にも書いた。

    だから運営会社の責任は終わり。

    ではありません。

    大切なのは、

    実際の宿泊中にルールを守っていただくこと。

    特に騒音は、

    問題が起きてから謝罪するより、

    問題が起きる前に止める方が圧倒的にいい。

    当たり前なのですが、ここがかなり重要です。

    22時に近隣から、

    「うるさいです」

    と電話をいただいてからゲストへ連絡するより、

    20時台に、

    「21時以降は屋外をご利用いただけませんので、そろそろ室内へお願いいたします」

    とお伝えする。

    その方が、

    ゲストも嫌な思いをしにくい。

    近隣にも迷惑をかけにくい。

    管理会社にも負担をかけない。

    オーナー様の施設にも苦情が残らない。

    トラブル対応が上手なことより、トラブルを起こさない方がいい。

    これは10年以上運営していて、強く思うことです。

    騒音トラブルは「その日のクレーム」だけでは終わりません

    騒音の怖いところは、

    一件のクレーム対応だけで終わらないことです。

    近隣の方に、

    「あのヴィラはいつもうるさい」

    という印象がついてしまう。

    管理会社から注意を受ける。

    オーナー様へ連絡が入る。

    場合によっては行政等への相談につながる。

    そして、

    民泊そのものに対する地域の印象まで悪くなる。

    一つの施設の運営が、周辺の宿泊施設に影響することもあります。

    だから私たちは、

    騒音対応を単なる「ゲスト対応」とは考えていません。

    施設をその地域で長く運営するための仕事

    だと考えています。

    オーナー様が知らないところで、運営会社は何をしているのか

    例えば21時。

    オーナー様からすると、

    「今日はゲストがチェックインして、問題なく泊まっている」

    それだけに見えるかもしれません。

    でも運営側では、

    屋外利用していないか。

    BBQの終了時間は大丈夫か。

    近隣から連絡は入っていないか。

    管理会社から連絡はないか。

    必要ならゲストへ注意喚起。

    それでも改善しなければ再度連絡。

    こうした対応をしています。

    何も起きなければ、

    オーナー様へわざわざ、

    「本日も21時前にご案内しておきました!」

    とは毎回報告しません(笑)。

    でも、

    何も起きなかった背景に、運営側の小さな対応がある。

    民泊運営には、そういう仕事がかなりあります。

    緊急連絡先は「つながること」に意味があります

    これは騒音に限りません。

    近隣からの苦情。

    設備トラブル。

    鍵の問題。

    ゲストの緊急事態。

    何かあったときのために、宿泊施設には連絡体制が必要です。

    でも、

    電話番号だけ用意して、

    誰も出ない。

    折り返さない。

    翌朝まで確認しない。

    それでは、実際の運営では機能しません。

    特に近隣からの騒音連絡は、

    翌朝対応しても遅い

    ことがあります。

    22時にうるさい。

    翌朝9時に、

    「昨夜は申し訳ございませんでした」

    もちろん謝罪は必要です。

    でも近隣の方が必要としていたのは、

    昨夜22時に静かになること

    です。

    ここは、とても大きな違いです。

    運営会社を選ぶとき「騒音が起きたらどうしますか?」と聞いてみてください

    これからヴィラを購入する方。

    運営会社を探している方。

    現在の運営会社から変更を検討している方。

    管理手数料やOTA運用だけではなく、

    ぜひ一度、

    「夜に近隣から騒音の電話が来たら、具体的にどう対応しますか?」

    と聞いてみてください。

    誰が電話を受けるのか。

    何時まで対応するのか。

    ゲストには誰が連絡するのか。

    ゲストが電話に出なかったらどうするのか。

    現地対応が必要ならどうするのか。

    翌日、誰が近隣や管理会社へフォローするのか。

    ここまで具体的に答えられるか。

    「緊急対応しています」

    だけでは、実際の体制は分かりません。

    運営会社の実力は、“何か起きたときの動き方”を聞くと結構見えます。

    私たちは「ゲストだけ」を見て運営していません

    宿泊施設ですから、

    ゲストに楽しく過ごしていただくことはもちろん大切です。

    でも、

    ゲストだけを見ていればいいわけではありません。

    オーナー様。

    清掃会社。

    別荘地の管理会社。

    そして近隣に住む方。

    いろいろな方との関係の中で、一つのヴィラが運営されています。

    特にリゾート地では、

    地域との関係を壊してしまえば、長期的な運営は難しくなります。

    だから私たちは、

    「ゲストが楽しんでいるから、少しくらいいいでしょう」

    とは考えません。

    楽しんでいただく。

    でもルールは守っていただく。

    そして近隣の方の生活も守る。

    そのバランスを取るのが、

    運営会社の仕事です。

    一番いい騒音対応は、電話が鳴らないこと

    騒音トラブルへの対応方法について、ここまで書いてきました。

    でも私たちが目指しているのは、

    苦情の電話に上手に対応することではありません。

    できれば、

    電話そのものが鳴らない運営

    です。

    事前にルールを伝える。

    分かりやすく案内する。

    終了時間が近づけば声を掛ける。

    問題の兆候があれば早めに対応する。

    それでも何かあれば、すぐに連絡を受けて動く。

    一つ一つは地味です。

    でも、この積み重ねが、

    オーナー様の施設を守り、

    近隣との関係を守り、

    その地域で長く宿泊事業を続けることにつながります。

    リゾートヴィラは、

    建物だけを管理していれば運営できるものではありません。

    その周りで暮らしている人まで考える。

    私たちは、そこまで含めて「運営」だと思っています。

    このコラムについて

    本コラムは、民泊運営歴10年以上・宅地建物取引士資格を持つ管理部長・柳瀬が、これまでの実務経験をもとに執筆しています。

    Airbnb・Booking.com等のOTA運用、価格調整や稼働率改善、ゲスト対応、騒音・人数違反等のトラブル対応、清掃会社や現地管理会社との連携、住民・管理組合との調整、行政対応、そして思うようにいかなかった運営や撤退判断まで、現場責任者として実際の宿泊事業に携わってきました。

    また、宅地建物取引士として、民泊不動産・中古ヴィラ・貸別荘の購入前確認、収支、物件選び、許認可、開業準備、運営、収益改善、将来の売却まで、不動産と宿泊事業の両方から考えることを大切にしています。

    私たちが大切にしているのは、不動産と運営は切り離さず考えることです。

    ヴィラを購入するときには、

    景色。

    建物。

    収支。

    ADR。

    稼働率。

    だけでなく、

    周辺にどんな方が暮らしているのか。

    屋外スペースをどのように運用するのか。

    騒音が発生した場合にどう対応するのか。

    その地域で長く運営できる施設なのか。

    そこまで考える必要があります。

    「リゾートヴィラの運営を任せたい」

    「現在の運営会社の夜間・緊急対応に不安がある」

    「近隣トラブルまで対応してくれる運営会社を探している」

    「これから貸別荘を購入するので、運営面からも物件を見てほしい」

    「民泊・貸別荘向きの土地や中古物件から相談したい」

    そんなご相談もお受けしています。

    「買ってから困る」のではなく、

    「あのとき、きちんと確認しておいてよかった」と思える判断を。

    そして運営が始まってからも、

    「任せておいてよかった」と思っていただける運営を。

    PROGRESS WORKSは、民泊・貸別荘・ヴィラの不動産と運営、その両方の視点からお手伝いしています。

     

     

    Our Experts

    この知識を、
    実際のヴィラ・民泊事業として
    扱う専門家がいます。

    PROGRESS WORKSは、
    不動産・事業スキーム設計・
    ヴィラ開発・データ戦略・OTA・
    運営まで、
    専門領域ごとに
    専門家が分担する体制です。

    藤堂 司

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