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Columnsコラム

目立つヴィラより、長く愛されるヴィラを。|高級ヴィラ・貸別荘の建築と運営で考える「上質な宿」

目次

    民泊や貸別荘、ヴィラの仕事をしていると、よく「高級感」という言葉を使います。

    高級ヴィラ。

    ラグジュアリーな貸別荘。

    上質な空間。

    ただ、長く宿泊施設を運営していると、ときどき考えます。

    「上質な宿って、何だろう」と。

    大きなプールがあること。

    サウナがあること。

    露天風呂があること。

    高価な家具が置かれていること。

    もちろん、それらも宿の魅力になります。

    でも私たちが考える「上質」は、もう少し静かなものです。

    写真を見た瞬間に、

    「すごい!」

    と思わせるだけではなく、

    実際に泊まってみて、

    「ここ、なんかいいな」

    と思う。

    そして数年経っても、その魅力が古びない。

    私たちは、そんなヴィラをつくりたいと思っています。

    ロゴが目立たなくても、いいものは分かる

    少し宿泊業から離れた話をします。

    ファッションには、大きなロゴがなくても、見たり触れたりすると上質さが伝わってくるものがあります。

    素材。

    仕立て。

    着心地。

    そして、長く使ったときの佇まい。

    分かりやすくブランドを主張しているわけではない。

    でも、着てみるといい。

    何年か使ってもいい。

    むしろ、長く使ってから、

    「やっぱり、いいものだったんだな」

    と分かる。

    私の中では、少しロロ・ピアーナのようなイメージです。

    大きなロゴで価値を伝えるというより、素材や仕立て、そのものの品質で伝わる。

    もちろん、宿と洋服はまったく別のものです。

    ただ、ヴィラについて考えていると、

    宿泊施設にも、少し似たところがあるのではないか

    と思うことがあります。

    「高級ヴィラ=設備が多い」とは限らない

    ヴィラをつくるとなると、

    プール。

    サウナ。

    ジャグジー。

    露天風呂。

    BBQテラス。

    大型テレビ。

    プロジェクター。

    高級家電。

    立派な家具。

    いろいろなアイデアが出てきます。

    もちろん、ターゲットやエリア、宿泊単価とのバランスが合っているのであれば、こうした設備は大きな魅力になります。

    私たちも必要だと思えば、積極的に提案します。

    でも、

    設備を増やした分だけ、宿の価値が上がるとは限りません。

    大切なのは、

    「それがあること」ではなく、

    「そこで、どんな時間を過ごせるのか」

    だと思っています。

    大きな窓がある。

    では、その窓から何が見えるのか。

    テラスがある。

    では、朝そこに座りたくなるのか。

    大きなダイニングテーブルがある。

    では、家族や友人と自然に集まりたくなるのか。

    お風呂が豪華。

    では、実際に入ったときに落ち着けるのか。

    設備の数ではなく、

    ゲストの時間まで設計されているか。

    私は、そこに上質さが表れると思っています。

    本当に居心地のいい宿は、写真一枚では説明しきれない

    宿泊施設の価値には、写真では伝わりにくいものがたくさんあります。

    玄関を開けたときの空気。

    照明の明るさ。

    ソファに座ったときに見える景色。

    ベッドまわりの余白。

    カーテンを開けたときに入る朝の光。

    夜、少し照明を落としたときの落ち着き。

    スーツケースを自然に置ける場所。

    使いたいところにコンセントがあること。

    タオルを掛けたいところに掛けられること。

    荷物を持っていても歩きやすいこと。

    洗面所で何人かが準備しても窮屈すぎないこと。

    一つひとつは、

    「この設備があるから宿泊料金が○円上がります」

    と説明できるものではありません。

    でも、それらが積み重なると、

    「なんとなく居心地がいい」

    になります。

    この「なんとなく」は、実はかなり大切です。

    上質さというものは、

    意外とこういうところに宿るのかもしれません。

    「映えるヴィラ」と「長く愛されるヴィラ」は、同じとは限らない

    今の宿泊施設にとって、写真はとても大切です。

    AirbnbやBooking.com、Trip.comなどのOTAでは、ゲストはまず写真を見ます。

    SNSで施設を知る方もいます。

    ですから、

    写真で魅力が伝わることは、宿泊事業として重要です。

    ただ、

    写真映えだけを考えて宿をつくることには、少し慎重でいたいとも思っています。

    そのデザインは、5年後にも素敵でしょうか。

    その家具は、毎日の清掃や多くのゲストの利用に耐えられるでしょうか。

    壊れたとき、修理できますか。

    交換するとき、同じものが手に入りますか。

    汚れや小さな傷がついても、品を保てますか。

    そして、

    実際に泊まったゲストが、

    「写真より良かった」

    と思ってくれるでしょうか。

    ヴィラは、完成した日に撮影して終わるものではありません。

    そこから何年も、ゲストを迎え続けます。

    だから私たちは、

    完成した日に一番きれいなヴィラより、何年か経っても素敵なヴィラ

    を考えたいと思っています。

    流行を取り入れる。でも、流行だけでつくらない

    もちろん、デザインにも流行があります。

    私も素敵な施設を見るのは好きですし、

    「これ、いいな」

    と思うこともあります。

    ただ、ヴィラは洋服のように毎年簡単に買い替えることができません。

    壁も、床も、キッチンも、お風呂も。

    少々大きいです(笑)。

    だから、

    流行しているから採用するのではなく、

    この宿に本当に合うのか

    を考える。

    そのエリアに合うのか。

    建物に合うのか。

    泊まってほしいゲストに合うのか。

    宿泊単価に合うのか。

    そして、長く使えるのか。

    流行を否定するのではなく、

    流行に宿の寿命を預けすぎない。

    それくらいが、ヴィラにはちょうどいいと思っています。

    私たちは、ヴィラの「裏側」もかなり気にします

    上質な宿というと、

    どうしてもゲストから見える部分に目が向きます。

    でも10年以上宿泊施設を運営している私たちは、どうしても裏側も気になります。

    リネンはどこに収納するのか。

    清掃道具はどこに置くのか。

    ごみはどう保管するのか。

    洗濯はどうするのか。

    大型の家具を入れ替えるときに搬入できるのか。

    設備が故障したときに修理しやすいのか。

    スタッフが無理なく清掃できるのか。

    夢のあるヴィラの打ち合わせで、

    「ところで、ごみはどこに置きます?」

    と聞く。

    もう少し夢のある質問から始めたいところですが(笑)。

    でも、こういうことが決まっていない宿は、運営が始まってから困ります。

    そして運営が苦しくなれば、少しずつ宿の品質にも影響します。

    ゲストから見えないところまで整っていること。

    それも、私たちが考える上質さです。

    工務店さんや建築士さんと一緒に「長く使える宿」を考える

    ヴィラづくりは、運営会社だけではできません。

    工務店様。

    建築士様。

    設計士様。

    設備会社様。

    清掃会社様。

    さまざまな方の仕事が重なって、一つの宿になります。

    普段お付き合いのある工務店様などから、

    「貸別荘をつくりたいというお客様がいるので、宿泊運営側からも見てもらえませんか?」

    「民泊として運営するなら、一度PROGRESS WORKSさんにも入ってもらいたいです」

    とお声がけいただくことがあります。

    私たちも、

    建築について専門的な判断が必要なら建築のプロに聞きます。

    施工なら工務店様。

    設備なら設備の専門家。

    それぞれに、私たちには見えていないものがあります。

    一方で、私たちには、

    完成した建物に、その後何百組、何千組というゲストが泊まる姿

    を想像する役割があります。

    建築として美しい。

    施工としてきれい。

    そして、

    宿泊施設として使いやすい。

    この三つが同じ方向を向けば、とても強いと思っています。

    清掃する人が困らない宿は、ゲストにとっても気持ちがいい

    これは長く運営していると、かなり感じます。

    デザインは素晴らしい。

    でも、清掃が非常に難しい。

    家具を毎回大きく動かさなければ掃除できない。

    水回りに汚れがたまりやすい。

    交換しにくい備品が多い。

    そうすると、一回の清掃では小さな問題でも、

    100回、500回と積み重なったときに差が出ます。

    だから、清掃会社様から、

    「ここはこうした方が掃除しやすいです」

    と言われれば、私たちもきちんと聞きます。

    上質なヴィラは、ゲストだけが使いやすい宿ではありません。

    そこで働く人にとっても、きちんと維持できる宿であること。

    それが結果的に、ゲストが感じる清潔さや快適さにつながります。

    高価なものを置くことと、上質であることは少し違う

    これはインテリアでも同じです。

    高価なソファを置けば、必ず上質になるわけではありません。

    高価な照明を付ければ、必ず落ち着くわけでもありません。

    反対に、すべてを高級ブランドで揃えなくても、

    素材。

    色。

    光。

    余白。

    家具の高さ。

    視線。

    使い心地。

    それらのバランスが良ければ、空間は十分に上質になります。

    値札が見えなくても、いいものはいい。

    私はヴィラにも、この感覚があっていいと思っています。

    PROGRESS WORKSも、少しそんな会社でありたい

    そして、この文章を書きながら思ったのですが、

    これはヴィラだけではなく、

    私たちPROGRESS WORKS自身にも少し当てはまるのかもしれません。

    私たちの幹部は三人です。

    藤堂、平田、そして私。

    三人とも、民泊・宿泊事業に10年以上関わっています。

    藤堂はOTA戦略・データ・宿泊事業戦略。

    平田は物件取得・土地探し・貸別荘やヴィラの開発。

    私は宅地建物取引士として不動産に関わりながら、宿泊運営全体の統括、OTA掲載、WEB・情報設計、運営スキームの構築。

    それぞれ違うところを見ています。

    でも、

    「私たちは専門家です」

    「10年以上やっています」

    と大きなロゴのように掲げることより、

    実際に一緒に仕事をしたあとで、

    「ちゃんと考えてくれる会社だったな」

    と思っていただける方が、私は嬉しいです。

    「民泊なら、一度PROGRESS WORKSさんにも聞いてみたら?」

    工務店様や建築関係の方、不動産関係の方などから、

    新しいオーナー様をご紹介いただくことがあります。

    そのとき、

    「民泊なら、一度PROGRESS WORKSさんにも聞いてみたら?」

    「貸別荘をやるなら、運営のことも含めて相談してみたら?」

    と名前を出していただける。

    これは、私たちにとってとてもありがたいことです。

    自分たちで、

    「私たちはすごい会社です」

    と書くことは簡単です。

    ……まあ、自社サイトですので、多少は書かせていただきますが(笑)。

    でも、

    一緒に仕事をした工務店様やオーナー様が、

    次の誰かに私たちの名前を出してくださること。

    それは、

    広告に書いた言葉ではなく、仕事の中に残った評価

    だと思っています。

    私は、そういう信頼を大切にしたいです。

    一瞬の「すごい」より、あとから分かる「よかった」

    宿泊施設には、分かりやすい魅力も必要です。

    予約していただかなければ、事業として続きません。

    ですから、

    写真も大切。

    デザインも大切。

    設備も大切。

    OTAでの見せ方も大切。

    宿泊単価や稼働率も、もちろん大切です。

    でも、その先に、

    実際に泊まったゲストから、

    「ここにしてよかった」

    と思っていただく。

    オーナー様から、

    「このヴィラをつくってよかった」

    と思っていただく。

    工務店様や一緒に仕事をした方から、

    「また一緒にやりましょう」

    と言っていただく。

    そして何年か経ってから見ても、

    「やっぱり、この宿いいね」

    と思える。

    そういうものを積み重ねる方が、

    私たちには合っている気がします。

    目立つことより、長く愛されること。

    大きなロゴがなくても、

    いいものは分かる。

    触れたとき。

    使ったとき。

    時間が経ったとき。

    初めて分かる品質もあります。

    ヴィラも同じだと思います。

    写真一枚で、

    「すごい」

    と思われることだけを目指すのではなく、

    泊まったあとに、

    「また来たい」

    と思ってもらえること。

    完成した年だけではなく、

    5年後、10年後にも、

    その場所らしい魅力が残っていること。

    そして、

    ゲストにも、

    オーナー様にも、

    そこで働く人にも、

    地域にも、

    長く大切にしてもらえること。

    目立つヴィラより、長く愛されるヴィラを。

    私たちが考える「上質な宿」は、

    そんな宿です。

    そしてPROGRESS WORKS自身も、

    大きなロゴを見せることより、

    仕事の質で、あとから思い出していただける会社でありたい。

    そんなふうに思っています。

    このコラムについて

    本コラムは、株式会社PROGRESS WORKS 管理部長・宅地建物取引士の柳瀬が執筆しています。

    民泊・宿泊運営に10年以上携わり、宅地建物取引士として民泊不動産・民泊可能物件・中古ヴィラ・貸別荘・土地探しなどの不動産分野に関わるとともに、宿泊事業ではゲスト対応・現地対応の統括、OTA掲載、WEB・情報設計、運営スキーム構築など、運営全体の設計・統括を担当しています。

    PROGRESS WORKSでは、民泊・貸別荘・ヴィラについて、不動産だけ、建築だけ、デザインだけ、運営だけで考えるのではなく、物件・事業設計・開発・OTA・WEB・宿泊運営・収益改善、そして将来の売却や再生までを一つの宿泊事業として考えています。

    これから貸別荘・ヴィラを建築したい方。

    中古ヴィラや土地を探している方。

    すでに工務店様や建築士様と計画を進めていて、宿泊事業・運営側からの意見も聞いてみたい方。

    「豪華なヴィラ」ではなく、長く選ばれるヴィラをつくりたい方。

    計画の早い段階からでもご相談いただけます。

    「買ってから困る」のではなく、
    「あのとき、きちんと確認しておいてよかった」と思える判断を。

    そして、

    完成した日に一番素敵な宿ではなく、
    何年経っても「ここ、いいな」と思える宿を。

    PROGRESS WORKSは、そんな民泊・貸別荘・ヴィラづくりを、不動産と運営の両方を含む宿泊事業全体の視点からお手伝いしています。

    Our Experts

    この知識を、
    実際のヴィラ・民泊事業として
    扱う専門家がいます。

    PROGRESS WORKSは、
    不動産・事業スキーム設計・
    ヴィラ開発・データ戦略・OTA・
    運営まで、
    専門領域ごとに
    専門家が分担する体制です。

    藤堂 司

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    Strategy / Data / OTA

    柳瀬 絵里香

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    ここで書いていることは、
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