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Columnsコラム

【民泊・ヴィラのOTA離れ】AirbnbやBooking.comに頼らない運営が正解?私たちが掲載をやめたOTAもある理由

目次

    私たちが掲載をやめたOTAもある理由

    最近、民泊やヴィラの運営についてお話ししていると、「OTA離れ」という言葉を耳にすることがあります。

    OTAとは、AirbnbやBooking.com、Expedia、Trip.comなどのオンライン宿泊予約サイトのことです。

    「これからは自社予約の時代だ」

    「OTAに頼らない方がいい」

    「手数料がもったいない」

    「プラットフォームのルールに振り回されたくない」

    そんな声もあります。

    確かに、気持ちは分かります。

    私たちも日々、さまざまなOTAを利用しながら民泊や貸別荘、ヴィラを運営しています。

    ですから、良いところも、難しいところも、それなりに経験してきました。

    そして実は、弊社でも掲載をやめたOTAがあります。

    ただし、その理由は、

    「このOTAが嫌いだから」

    「担当者と合わなかったから」

    というものではありません。

    そのOTAを通じた予約で、ゲストが困ってしまう場面があったからです。

    宿泊施設を運営する以上、私たちが一番避けたいのは、予約してくださったお客様が安心して宿泊できなくなることです。

    一方で、私は「このOTAは合わないから使わない」と簡単に決めてしまうのも、少しもったいないと思っています。

    今回は、民泊・ヴィラのOTA離れについて、運営会社として感じていることをお話ししたいと思います。

    1.そもそも、なぜOTAから離れたいと思うのでしょうか?

    OTAを利用して宿泊施設を運営していると、いろいろなことがあります。

    予約を獲得できる。

    海外のお客様にも施設を知っていただける。

    自社だけでは届かなかった方に見つけてもらえる。

    こうしたメリットは、とても大きいと思っています。

    一方で、手数料が発生します。

    掲載ルールやキャンセルポリシーなど、プラットフォームごとの仕組みに合わせる必要もあります。

    トラブルが発生した際には、OTAのサポートを通じて対応しなければならないこともあります。

    そして、運営会社やホストが必ずしも納得できる判断ばかりとは限りません。

    「えっ、そういう判断になるんですか?」

    と、思わず聞き返したくなることもあります。

    もう一度説明を読んでも、やっぱりよく分からない。

    そんな日もあります(笑)。

    だからこそ、

    「もうOTAを使わずに運営したい」

    と考える気持ちも理解できます。

    ただ、ここで一つ考えたいことがあります。

    OTAを使わないこと自体が、宿泊事業の目的ではないはずです。

    大切なのは、宿泊施設を安定して運営し、お客様に選んでいただき、オーナー様にとっても持続可能な事業にすることです。

    そのためにOTAが役立つのであれば、利用する価値は十分にあると思っています。

    2.どのOTAにも、良いところと難しいところがあります

    Airbnb、Booking.com、Expedia、Trip.com、Agoda、楽天トラベル、じゃらん。

    宿泊予約サイトには、それぞれ特徴があります。

    利用されるお客様の層も違えば、予約の仕組みや販売方法、サポート体制も違います。

    あるOTAでは予約が入りやすい施設でも、別のOTAでは思うように予約が入らないことがあります。

    反対に、普段あまり予約が入らないOTAから、思いがけず長期滞在の予約をいただくこともあります。

    もちろん、施設の立地や価格帯、ターゲットとするお客様によっても結果は変わります。

    だから私は、

    「このOTAが一番良い」

    「このOTAは絶対に使わない方がいい」

    と、一括りにするのは難しいと思っています。

    例えば、海外からのお客様に施設を知っていただきたい場合と、国内の家族旅行のお客様を集めたい場合では、重視する販売経路が違うかもしれません。

    都市部のワンルーム民泊と、地方の一棟貸しヴィラでも事情は変わります。

    OTAの良し悪しは、施設との相性によっても変わるんです。

    人間関係と少し似ていますね。

    誰にでも相性はあります。

    ただ、人間関係と違って、OTAは相性が悪いと思ったらすぐに縁を切ればいい、というほど単純でもありません(笑)。

    そのプラットフォームを利用しているお客様がいて、そこから予約につながる可能性があるからです。

    3.実は、弊社でも掲載をやめたOTAがあります

    ここは、少し踏み込んだお話です。

    私たちPROGRESS WORKSでも、以前は掲載していたものの、現在は利用をやめたOTAがあります。

    ただ、特定の会社を批判したいわけではありませんので、ここで名前を挙げるつもりはありません。

    掲載をやめた理由も、単に運営側が不満を感じたからではありません。

    そのOTAを通じた予約において、ゲストが困ってしまう場面があったからです。

    宿泊施設の予約は、お客様にとって旅行の大切な準備の一つです。

    予約ができたと思っていたのに、必要な情報がうまく伝わらない。

    確認したいことがあるのに、スムーズに解決できない。

    こうしたことが起きると、お客様は不安になります。

    もちろん、どのような問題が起きるかはケースによって異なりますし、すべてのOTAで同じことが起きるわけではありません。

    ただ、私たちが経験した中には、運営側の努力だけでは解決しにくく、お客様にご不便をおかけしてしまう場面がありました。

    そこで、掲載を継続することが本当に良いのかを考えました。

    予約が入ることは、もちろんありがたいです。

    でも、予約が入ったあとにゲストが困ってしまうのであれば、販売経路として見直す必要があります。

    予約を増やすことよりも、予約してくださったお客様に安心して宿泊していただくことが大切です。

    そう考えて、掲載をやめる判断をしたOTAもあります。

    ただし、これはあくまでも私たちの運営における判断です。

    そのOTAが、すべての施設にとって良くないという意味ではありません。

    ほかの宿泊施設では、問題なく活用されているかもしれません。

    だからこそ、私は特定のOTAについて、一方的に良い・悪いと決めつけたくないんです。

    4.利用者と掲載者、両方を100%満足させるのは難しい

    ここは、OTAを利用するうえで、とても大切なことだと思っています。

    OTAには、大きく分けて二つの立場があります。

    宿泊施設を予約するゲスト。

    そして、宿泊施設を掲載するホストや運営会社です。

    当然、求めていることが違う場合があります。

    例えば、キャンセルが発生したとき。

    ゲストは、できるだけ返金してほしいと考えるかもしれません。

    一方で、ホストは、予約のために確保していた日程の売上を守りたいと考えるかもしれません。

    設備トラブルが発生した場合も同じです。

    ゲストは、快適に宿泊できなかったことに対する補償を求めることがあります。

    ホストは、問題の程度や対応状況に応じて判断してほしいと考えます。

    どちらの立場にも、それぞれ事情があります。

    そしてOTAは、その間に入って判断しなければなりません。

    これは、なかなか難しい仕事だと思います。

    ゲストの希望をすべて認めれば、ホストが納得できないこともあります。

    ホストの主張をすべて認めれば、ゲストが納得できないこともあります。

    どちらの立場も、すべての場面で100%満足させることは難しい。

    私は、そう思っています。

    もちろん、だからといって、説明が不十分でも仕方がないとは思いません。

    判断の根拠を分かりやすく伝えることや、双方の事情をきちんと確認することは、とても大切です。

    私たちも、納得できないことがあれば問い合わせます。

    必要であれば、再検討もお願いします。

    ただ、意見が合わないことがあったからといって、そのOTAの価値がすべてなくなるわけではありません。

    そこは、分けて考えたいと思っています。

    5.「あのOTAは嫌いだから掲載しない」は、少しもったいないかもしれません

    ここからが、今回一番お伝えしたいことです。

    OTAを利用していると、どうしても相性の合わない場面が出てきます。

    サポートの対応に納得できない。

    販売の仕組みが使いにくい。

    手数料が気になる。

    細かなルールが多い。

    そうした理由で、掲載をやめたくなることもあるでしょう。

    私も、その気持ちは理解できます。

    ただ、

    「嫌な思いをしたから、もう使わない!」

    と、感情だけで判断してしまうのは、少しもったいないと思うんです。

    なぜなら、そのOTAを利用しているお客様がいるからです。

    ある予約サイトを普段から使っている方は、旅行先の宿泊施設もそのサイトで探すかもしれません。

    そこに掲載していなければ、そもそも自分たちの施設を見つけてもらえない可能性があります。

    つまり、掲載をやめるということは、単に手数料や運営上の負担を減らすだけではありません。

    そのOTAを通じて出会えたかもしれないお客様との接点も減らすことになります。

    これは、宿泊事業を運営するうえで、きちんと考えたい部分です。

    もちろん、継続することでゲストに大きな不便が生じるのであれば、話は別です。

    システム上の問題や運営上のリスクが大きい場合には、掲載をやめる判断も必要だと思います。

    でも、単に好き嫌いだけで決めてしまうのは、少し違うのではないでしょうか。

    仕事ですからね。

    好きなことばかり選んでいたら、私の場合、焼き鳥とハイボールの時間が増えてしまいます(笑)。

    6.OTAを減らすことが、必ずしも利益につながるとは限りません

    「OTAの手数料が高いから、掲載をやめた方が利益が増える」

    そう考える方もいらっしゃると思います。

    確かに、OTA経由の予約には手数料が発生します。

    一方、自社サイトから直接予約を獲得できれば、OTAに支払う手数料を抑えられる可能性があります。

    ただし、ここにも注意が必要です。

    自社予約は、何もしなくても予約が入る仕組みではありません。

    まず、施設の存在を知っていただく必要があります。

    ホームページをつくる。

    検索エンジンで見つけてもらえるようにする。

    広告を出す。

    SNSで情報を発信する。

    予約や決済の仕組みを整える。

    問い合わせに対応する。

    こうしたことには、費用も時間もかかります。

    OTAの手数料がなくなっても、集客のために別の費用が増えれば、必ずしも利益が増えるとは限りません。

    例えば、OTAを通じて安定して予約が入っていた施設が、手数料を節約するために掲載をやめたとします。

    その結果、予約数が減ってしまったらどうでしょうか。

    手数料は減っても、売上そのものが減ってしまうかもしれません。

    大切なのは、手数料だけを見ることではありません。

    その販売経路から、どれだけの予約や利益が生まれているのか。

    そして、その予約を獲得するために、どれだけの費用や手間がかかっているのか。

    そこまで考える必要があると思っています。

    7.自社予約とOTAは、敵同士ではありません

    私は、自社予約を増やすこと自体には賛成です。

    自社サイトを通じて予約していただけるのは、とてもありがたいことです。

    施設の魅力を自分たちの言葉で伝えられますし、お客様との関係を築くうえでも意味があります。

    ただ、だからといって、OTAを敵のように考える必要はないと思っています。

    OTAにはOTAの強みがあります。

    自社サイトには自社サイトの強みがあります。

    例えば、OTAを通じて初めて施設を知ってくださったお客様が、次の旅行では公式サイトを探してくださるかもしれません。

    反対に、公式サイトで施設を知った方が、普段使い慣れているOTAから予約することもあるでしょう。

    お客様によって、安心できる予約方法は違います。

    だからこそ、私たち運営側が、

    「こちらの予約方法が正解です!」

    と決めつける必要はないと思っています。

    もちろん、販売経路ごとの価格設定や予約条件、各OTAの規約には注意が必要です。

    それでも、複数の予約方法を用意することは、お客様にとって選択肢が増えるというメリットがあります。

    自社予約を育てながら、必要なOTAも上手に活用する。

    私は、そういう考え方が自然だと思っています。

    8.掲載するOTAは、何を基準に選べばいいのでしょうか?

    では、実際にどのOTAへ掲載するか、何を基準に判断すればいいのでしょうか。

    私たちは、単に手数料の安さや予約数だけで考えるべきではないと思っています。

    例えば、次のような点です。

    • そのOTAを利用するお客様と、施設のターゲットが合っているか

    • 実際に予約につながっているか

    • 予約情報やゲストへの案内が適切に届くか

    • 問題が発生したとき、必要な対応ができるか

    • 運営上の負担が大きすぎないか

    • 手数料などを考慮しても、事業としてメリットがあるか

    特に、私たちが重視したいのは、予約後のことです。

    予約が入ったら、それで終わりではありません。

    宿泊者情報の確認。

    チェックイン方法のご案内。

    お問い合わせへの対応。

    滞在中のサポート。

    こうしたことが続きます。

    どれだけ予約が入っても、必要な情報が届かず、ゲストが困ってしまうのであれば、販売経路として見直す必要があります。

    反対に、多少使いにくいところがあっても、問題なく運営できていて、お客様にも選んでいただけているのであれば、掲載を続ける価値はあると思います。

    完璧なOTAを探すより、自分たちの施設に合うOTAを見極めること。

    それが大切なのではないでしょうか。

    9.運営会社の仕事は、OTAに文句を言うことではありません(笑)

    少しだけ、私自身への戒めも込めて書きます。

    宿泊運営をしていると、OTAのサポート対応について、納得できないことが起きる場合があります。

    もちろん、必要なことは確認します。

    間違っていると思う判断には、きちんと説明を求めます。

    オーナー様の利益を守るために、交渉が必要なこともあります。

    ただ、そこに時間を使いすぎて、本来の運営業務がおろそかになってしまっては本末転倒です。

    私たちの仕事は、OTAとの議論に勝つことではありません。

    宿泊施設を適切に運営することです。

    ゲストに安心して泊まっていただく。

    オーナー様の大切な資産を管理する。

    予約を獲得する。

    問題が起きれば対応する。

    そして、より良い運営方法を考える。

    そのためにOTAを利用しているのであって、OTAと仲良くすること自体が目的でも、対立することが目的でもありません。

    とはいえ、納得できないことがあれば、つい長文で問い合わせてしまうこともあります。

    職業病でしょうか(笑)。

    でも、そうした経験も含めて、どの販売経路を使うべきか考えていくことが大切だと思っています。

    10.OTA離れを考える前に、「なぜ掲載しているのか」を考えてみませんか?

    最近、「OTA離れ」という言葉を聞くと、少し気になることがあります。

    それは、OTAを使わないこと自体が、目的になってしまっていないかということです。

    手数料を減らしたい。

    自社予約を増やしたい。

    プラットフォームに依存したくない。

    どれも、考える価値のあることです。

    ただ、そのために予約の機会を失ってしまったら、どうでしょうか。

    お客様に見つけてもらえる場所が減ってしまったら、どうでしょうか。

    反対に、無理に多くのOTAへ掲載して、管理が複雑になり、ゲストへの対応に支障が出てしまうのも問題です。

    だからこそ、私は、

    「OTAを増やすべきか、減らすべきか」

    という二択ではなく、

    「この施設にとって、どの販売経路が必要なのか」

    という視点で考えたいと思っています。

    掲載する理由があるなら、利用する。

    掲載を続けることで大きな問題が生じるなら、見直す。

    自社予約を増やせるなら、育てていく。

    そして、状況が変われば、判断も変える。

    それくらい柔軟でいいのではないでしょうか。

    最後に|好き嫌いではなく、お客様とオーナー様のために選びたい

    私たちPROGRESS WORKSでも、さまざまなOTAを利用してきました。

    良い経験もあります。

    難しい経験もあります。

    そして、ゲストが困ってしまう場面があったことから、掲載をやめたOTAもあります。

    でも、だからといって、そのOTAを利用しているすべての宿泊施設が間違っているとは思いません。

    施設の特徴も、運営体制も、ターゲットとなるお客様も違います。

    ある施設には合わなくても、別の施設には合うかもしれません。

    そして、どのプラットフォームも、利用者と掲載者のすべてを常に満足させることは難しいと思います。

    大切なのは、問題が起きたときにどう向き合うか。

    そして、そのプラットフォームを利用することが、宿泊事業にとって本当に良い選択なのかを考えることです。

    私は、「嫌だからやめる」ではなく、「必要だから使う」「必要がなくなったから見直す」という判断をしたいと思っています。

    OTAも、自社予約も、あくまでも宿泊施設をお客様に届けるための手段です。

    どちらが正しいという話ではありません。

    お客様に安心して宿泊していただけること。

    オーナー様にとって、持続可能な事業であること。

    そして、運営する私たちも、責任を持って対応できること。

    この3つを大切にしながら、販売経路を選んでいきたいと思っています。

    ちなみに、OTAとのやり取りで少し疲れた日は、焼き鳥とハイボールが恋しくなることもあります。

    ただ、最近は焼き鳥屋さんでも開発案件の話ばかりしているので、結局仕事から離れられていません(笑)。

    まあ、それだけ宿泊事業が好きなのかもしれませんね。

    OTAから離れることが正解なのではなく、自分たちの施設に合った販売方法を選ぶことが正解。

    私は、そう考えています。

    このコラムについて

    本コラムは、株式会社PROGRESS WORKS 管理部長・宅地建物取引士の柳瀬が執筆しています。

    民泊・宿泊運営に10年以上携わる中で経験してきた、OTAとの付き合い方や販売経路の選び方についてまとめました。

    株式会社PROGRESS WORKSでは、Airbnb、Booking.com、Expedia、Trip.com、Agoda、楽天トラベル、じゃらんなど、複数のOTAの特性を踏まえながら、民泊・貸別荘・ヴィラの運営に取り組んでいます。

    施設の特徴や運営状況に応じて、掲載するOTAの選定や販売方法の見直しも行っています。

    民泊・貸別荘・ヴィラの運営委託、OTA運用、自社予約の活用など、宿泊施設の運営についてお悩みのオーナー様は、お気軽にご相談ください。

    予約サイトを増やすことも、減らすことも、それ自体が目的ではありません。大切なのは、その施設に合った運営を考えることだと思っています。

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    扱う専門家がいます。

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