Booking.comは事実と異なる口コミも削除しない?民泊運営者が直接確認したレビュー削除基準

サポートに直接確認して感じた「ゲストファースト」の現実
今回は、Booking.comのレビュー削除について、実際にカスタマーサポートとやり取りした経験をお話ししたいと思います。
民泊や貸別荘を運営していると、さまざまなゲストと出会います。
もちろん、ほとんどのゲストはルールを守り、気持ちよく施設を利用してくださいます。
しかし、時には施設側とゲストの間で意見が食い違い、返金トラブルに発展することもあります。
そして、そんなときに運営者として気になるのが、トラブルの後に投稿される低評価レビューです。
今回、ある宿泊施設で返金をめぐるトラブルが発生しました。
最終的にBooking.comは、施設側が全額返金に応じないという判断を尊重し、返金リクエストを終了しました。
ところが、その後に投稿されたレビューについて削除を求めたところ、思いがけない回答が返ってきました。
「事実と異なる内容であっても、削除はできません」
これは、今回のレビューについてパートナーサポート担当者から電話で受けた説明です。
これまでAirbnbをはじめ、複数の予約サイトでレビューに関する問い合わせを行ってきましたが、今回のBooking.comの対応には、正直なところ驚きました。
今回は、その経緯と、民泊運営の現場から感じた問題点についてお伝えしたいと思います。
※本記事は、2026年10月31日時点のメッセージ履歴および電話での説明をもとに、施設運営者の立場からまとめたものです。特定の宿泊者や担当者を非難する目的ではありません。また、Booking.comのすべてのレビュー審査について同様の判断が行われると断定するものではありません。
発端は「宿泊できないほどの異臭がする」という申告
今回のトラブルが発生したのは、私たちが運営している宿泊施設です。
チェックイン後、ゲストから「施設内に非常に強い異臭がある」と連絡がありました。
腐った肉や動物の死骸のような臭いがする、という申告です。
ゲストは、臭いが改善しなければ宿泊を継続できないとして、別の宿泊施設の手配や返金を希望されました。
もちろん、宿泊施設を運営する以上、こうした申告を軽視することはできません。
実際に設備の不具合や衛生上の問題があれば、適切に対応する必要があります。
しかし、今回の施設では、チェックイン前の清掃時に異臭は確認されていませんでした。
直前の宿泊者からも、臭いに関する報告はありません。
また、ゲストが退室した翌日には現地確認を実施しましたが、申告されていたような腐敗臭は確認されませんでした。
その後の宿泊者からも、同様の苦情は寄せられていません。
ただし、臭いは時間の経過や換気によって変化する可能性もあります。
そのため、後日の確認で臭いが検出されなかったことだけで、ゲストの申告が虚偽だったと断定できるわけではありません。
一方で、施設側としても、客観的に確認できていない問題を、事実として認めることはできません。
ここが今回のトラブルの出発点でした。
早期解決のため、条件付きで全額返金を提案
ゲストは繰り返し、宿泊を続けることが難しいと訴えていました。
そこで私たちは、早期解決のための例外的な対応として、全額返金を提案しました。
ただし、無条件ではありません。
「メッセージ受信後15分以内に、宿泊者全員が荷物を持って完全に退室すること」
これを明確な条件としました。
なぜ条件を設けたのか。
宿泊できないほどの問題があるという申告を受けている以上、早期に退室していただき、施設側で状況を確認する必要があると考えたためです。
また、宿泊を継続しながら全額返金を受けるという状態は、施設側として受け入れがたいものがあります。
もちろん、15分という時間設定が妥当だったかどうかについては、異なる意見もあるでしょう。
しかし、今回重要なのは、全額返金には明確な条件が付いていたということです。
ところが、ゲストは指定された時間内に退室されませんでした。
記録上、チェックインは15時30分頃。
全員の退室が確認されたのは22時58分でした。
つまり、チェックインから7時間以上が経過していました。
21時に送った条件付き返金の提案に対しても、期限内の退室は確認できませんでした。
ゲストからは、Booking.comのサポートとライブチャットをしていたため、こちらのメッセージをすぐに確認できなかったとの説明がありました。
その事情は理解できます。
ただ、施設側としては、提示した返金条件が満たされなかったことも、判断にあたって考慮すべき事実だと考えました。
そのため、全額返金には応じないことを伝えました。
※退室時刻などは、施設側が保有するメッセージ履歴および確認記録に基づいています。ゲスト側からは、Booking.comとの連絡状況により返金提案をすぐに確認できなかったとの説明があり、返金条件の妥当性について双方の見解は一致していません。
Booking.comも、最終的には施設側の判断を尊重した
この問題については、Booking.comのカスタマーサービスとも何度もやり取りしました。
当初、Booking.comからは、ゲストがサポートとのライブチャット中だったことなどを理由に、全額返金を再検討してほしいという連絡がありました。
しかし、こちらは時系列や退室時刻、清掃時と退室後の確認状況などを説明し、返金に応じられない理由を伝えました。
すると、その後、Booking.comから次の趣旨の回答が届きました。
「ゲストが15分以内の退室条件を満たさず、7時間以上施設を利用していたことを理解しました。施設側の全額返金拒否の判断を尊重し、返金リクエストを終了します」
これは、今回の経緯を考えるうえで重要な回答でした。
Booking.comが臭いの有無について最終的な事実認定を行ったという意味ではありません。
ただ、少なくとも、全額返金の条件が満たされなかったことを認識し、施設側の返金拒否を尊重したのです。
ここまでは、施設側の説明にも耳を傾けていただけたと感じました。
ところが、問題はこれで終わりませんでした。
返金トラブルの後に投稿された低評価レビュー
その後、ゲストから低評価レビューが投稿されました。
レビューには、異臭についての訴えに加えて、返金に関する内容も記載されていました。
特に問題だと感じたのが、返金を約束されていたにもかかわらず、返金されなかったかのように受け取れる表現です。
今回、私たちは無条件で返金を約束したわけではありません。
15分以内の完全退室という条件を明示したうえで、全額返金を提案しています。
そして、その条件は満たされませんでした。
この点については、Booking.comも返金リクエストの対応過程で認識していました。
にもかかわらず、レビューだけを読むと、施設側が約束した返金を一方的に撤回したかのような印象を受ける可能性があります。
もちろん、ゲストには自分の宿泊体験を評価する権利があります。
施設側にとって厳しい内容であっても、正当な意見であれば受け止める必要があります。
しかし、ゲストの主観的な感想と、実際のやり取りに関する事実関係は、区別する必要があるのではないでしょうか。
そこで、Booking.comにレビューの削除を依頼しました。
※ここでいう「事実関係に争いがある内容」とは、返金提案の条件や経緯について施設側とゲスト側の認識が異なっている部分を指します。ゲストが意図的に虚偽の内容を投稿したと断定するものではありません。
「報復的なレビューの可能性は理解します。でも削除できません」
最初にBooking.comへ伝えたのは、今回のレビューが返金拒否に対する報復的な投稿ではないか、という懸念でした。
全額返金を希望していたゲスト。
施設側は条件付きで返金を提案。
条件は満たされず、返金は行われなかった。
その後に低評価レビューが投稿された。
この経緯を踏まえ、返金トラブルとレビューの関連性を確認してほしいと依頼しました。
すると、Booking.comからは、ゲストが状況を理解せず、報復として低評価レビューを投稿する可能性があることについて理解を示す回答もありました。
しかし、結論は変わりませんでした。
「禁止コンテンツの基準に違反していなければ、削除することはできません」
さらに、レビューへの返信機能を使って、施設側の事情を説明するよう案内されました。
ここで疑問に思ったのです。
返金トラブルについては、すでにBooking.comが施設側の説明を確認しています。
それなら、その調査結果もレビューの判断に反映できないのでしょうか。
そこで、改めてパートナーサポートに確認することにしました。
※報復的なレビューであるという点は、施設側が投稿の経緯から抱いた懸念です。ゲストの投稿意図が客観的に確認されたものではありません。
電話で直接確認。「事実と異なっていても削除できません」
最終的に、Booking.comのパートナーサポート担当者と電話でお話しする機会がありました。
こちらからは、今回の返金トラブルの経緯と、レビューの内容について説明しました。
そして、最も確認したかったことを質問しました。
「事実と異なる内容がレビューに記載されていても、削除対象にはならないということでしょうか?」
これに対する回答は、明確でした。
「事実と異なる内容であっても、削除はできません」
担当者によると、Booking.comでは、レビューに記載された内容の真偽を判断することが難しいため、基本的にはコンテンツガイドラインに違反しているかどうかを基準に判断するとのことでした。
例えば、暴力的な表現や差別的な内容、個人情報など、禁止されている内容が含まれている場合には削除対象となり得ます。
しかし、宿泊体験に関連する内容であり、禁止コンテンツの基準に該当しなければ、たとえ施設側が事実と異なると指摘しても、削除はできないという説明でした。
念のため、もう一度確認しました。
「事実と異なることが書かれていたとしても、削除対象にはならないというのが、Booking.comの正式な判断で間違いありませんか?」
担当者からは、その認識で間違いないとの回答がありました。
さらに、今回のレビューについては最終判断であり、ゲストが新たに内容を追加するなどして禁止コンテンツに該当しない限り、再審査による削除もできないとのことでした。
ここまで明確に説明されると、さすがに驚きました。
レビューの内容が事実と異なる可能性があっても、掲載を継続する。
それが、今回Booking.comから説明された判断だったのです。
※上記は電話で受けた説明の趣旨を、文字起こしをもとに読みやすく整理したものです。Booking.comの公式規約全文を引用したものではなく、すべての虚偽情報について削除しないと一般化する趣旨でもありません。
「誤解を招くコンテンツは禁止」ではないのでしょうか?
実は、今回の問い合わせでは、Booking.comのコンテンツガイドラインについても確認しました。
ガイドラインには、誤解を招くコンテンツに関する規定があります。
そこで、こちらから質問しました。
「返金を約束していないのに、約束されたかのような表現をすることは、誤解を招くコンテンツに該当しないのでしょうか?」
すると、担当者からは、今回のケースは該当しないとの説明がありました。
担当者の説明によれば、誤解を招くコンテンツとして想定しているのは、例えば宿泊体験とは関係のない内容や、旅行と無関係な情報などだということでした。
今回のレビューは、実際の宿泊体験や返金トラブルに関連しているため、対象にはならないとのことです。
つまり、今回の説明を整理すると、
旅行体験に関連する内容であれば、事実関係に争いがあっても、それだけでは削除対象にならない。
ということになります。
ただ、ここには大きな疑問が残ります。
レビューは、これから予約するゲストが宿泊施設を選ぶための重要な情報です。
そのレビューに、実際のやり取りと異なる印象を与える内容が含まれていた場合、読む人が誤解する可能性はないのでしょうか。
「旅行体験に関連していること」と「誤解を招かないこと」は、必ずしも同じではないはずです。
もちろん、Booking.comがすべてのレビューについて真偽を調査することは難しいでしょう。
しかし、今回のように、すでにBooking.com自身が返金トラブルの経緯を確認している場合まで、レビューの内容だけで判断する必要があるのでしょうか。
私は、この点に強い疑問を感じました。
※「誤解を招くコンテンツ」に関する解釈は、今回のパートナーサポート担当者から受けた説明に基づきます。Booking.comの規約全体について法的な解釈を確定するものではありません。
返金の判断では確認した事実を、レビューの判断では考慮しない?
今回、私が最も不思議に感じたのは、ここです。
返金リクエストについては、Booking.comから、
「15分以内の退室条件が満たされなかったことを理解し、施設側の判断を尊重する」
という回答を受けています。
ところが、レビュー削除については、
「投稿内容の真偽は判断できないため、禁止コンテンツに該当しなければ削除できない」
という説明でした。
同じ予約。
同じゲスト。
同じ返金トラブル。
それなのに、返金の判断とレビューの判断で、事実関係の扱いが異なるように感じました。
もちろん、返金の可否とレビュー削除の可否は、別の基準で判断されるものです。
それ自体は理解できます。
ただ、一方の手続きで確認された経緯を、もう一方の手続きではどのように考慮するのか。
その点について、より明確な説明があってもよいのではないでしょうか。
今回、パートナーサポートの担当者からは、レビューは投稿されたコメントの内容を基準に判断するとの説明がありました。
その結果、施設側が時系列や記録を提示しても、今回のレビューについては削除に至りませんでした。
これは、民泊運営者として非常に気になる点です。
※Booking.comの社内で情報共有が行われていなかったと断定するものではありません。施設側が受け取った各回答の内容と、その判断基準の違いについて問題提起しています。
「レビューに返信してください」で解決するのでしょうか
Booking.comから繰り返し案内されたのが、レビューへの返信です。
事実関係に誤解がある場合は、施設側から公開返信を行い、これから予約するゲストに説明してほしいということでした。
確かに、レビューへの返信は大切です。
低評価レビューが投稿された際に、施設側の考えや対応を丁寧に説明することで、ほかのゲストに事情を理解していただける場合もあります。
私たちも、レビュー返信は日頃から重要な業務として取り組んでいます。
ただ、レビューに返信できることと、不正確な情報による影響を防げることは別問題です。
例えば、レビューの点数そのものは、施設側が返信しても変わりません。
レビューの内容を読まず、点数や評価だけを見て宿泊施設を選ぶ方もいらっしゃいます。
また、低評価レビューが予約率に影響する可能性もあります。
施設側がどれだけ丁寧に説明しても、すべての閲覧者がその返信まで読んでくださるとは限りません。
つまり、レビュー返信は大切な対応方法ですが、必ずしも十分な救済手段とはいえないのです。
「削除できないので、返信してください」
その一言で片付けるには、レビューが宿泊施設の経営に与える影響は大きすぎるのではないでしょうか。
Booking.comは、Airbnb以上にゲストファーストなのでは?
今回の対応を通じて、改めて感じたことがあります。
それは、Booking.comのレビュー運用は、私がこれまで経験してきた予約サイトの中でも、特にゲスト側の投稿を尊重する姿勢が強いと感じたということです。
もちろん、Airbnbもゲスト保護を重視している予約サイトです。
私たちもAirbnbのサポートと何度もやり取りしてきましたし、その対応に疑問を感じたこともあります。
Airbnbでも、レビュー削除が簡単に認められるわけではありません。
ただ、Airbnbでは報復的なレビューなどについて、一定の条件のもとで削除対象となる可能性が示されています。
一方、今回のBooking.comの説明では、返金拒否に対する報復が疑われるという事情や、事実関係に争いがあるという事情だけでは、削除を認めないという判断でした。
さらに、担当者からは、事実と異なる内容でも削除できないと説明されています。
私のこれまでの経験に限っていえば、今回のBooking.comの対応は、Airbnbと比較しても、ゲストのレビューを残すことを非常に優先しているように感じました。
もちろん、これはすべてのケースを比較した統計的な結論ではありません。
しかし、少なくとも今回の対応からは、ゲストの投稿を掲載し続けることが非常に重視されているように感じます。
ゲストファーストであること自体は、悪いことではありません。
ゲストが安心して宿泊できる環境を整えることは、宿泊予約サイトにとって大切な役割です。
ただ、ゲストを守ることと、ホストを守らないことは同じではありません。
ゲストファーストの方針と、施設側の信用を守る仕組みは、両立できないのでしょうか。
今回のやり取りでは、そう感じずにはいられませんでした。
※Airbnbとの比較は、筆者がこれまで経験した個別の問い合わせ対応に基づく主観的な見解です。各社の審査基準や削除率を網羅的に調査・比較したものではなく、Booking.comが他社より常に施設側に不利な判断を行うと断定する趣旨ではありません。
低評価レビューの影響を受けるのは、施設だけではない
今回、Booking.comにはもう一つ伝えたことがあります。
それは、低評価レビューによる影響は、施設側だけの問題ではないということです。
宿泊施設の評価が下がれば、予約を検討していたゲストが別の施設を選ぶ可能性があります。
あるいは、同じ施設であっても、別の予約サイトから予約することも考えられます。
その場合、Booking.comを通じた予約数が減り、結果としてBooking.com自身の手数料収入にも影響する可能性があります。
もちろん、今回のレビューによって実際にどれほど予約数が減少したのか、現時点で具体的な数字を示せるわけではありません。
ただ、レビューの信頼性を守ることは、宿泊施設だけでなく、予約サイト自身の利益にもつながるはずです。
ゲストが自由に意見を投稿できること。
施設側が不当な評価から適切に保護されること。
その両方があってこそ、信頼できるレビュー制度になるのではないでしょうか。
民泊運営代行会社にとって、レビュー対応も大切な仕事
今回の件で、改めて感じたのは、民泊運営代行会社の仕事の幅広さです。
予約を受ける。
ゲストにチェックイン方法を案内する。
清掃を手配する。
これだけが運営代行の仕事ではありません。
今回のようなトラブルが起きれば、ゲストとのメッセージ履歴を確認し、時系列を整理し、現地スタッフに状況を確認する必要があります。
必要に応じて、防犯カメラの記録や清掃時の写真なども確認します。
そのうえで、予約サイトのカスタマーサポートと交渉し、判断の根拠を確認する。
さらに、レビューが投稿されれば、その内容を確認し、削除の可否を問い合わせ、必要に応じて公開返信を作成する。
これらは、ゲストからはほとんど見えない仕事です。
オーナー様にも、普段はなかなか伝わりにくい部分かもしれません。
しかし、施設の売上や評価を守るためには、こうした裏側の対応が欠かせません。
今回も、返金の問題が解決したからといって、それで業務が終わったわけではありませんでした。
むしろ、その後のレビュー対応に多くの時間を費やすことになりました。
民泊運営という仕事は、予約サイトに掲載して終わりではありません。
トラブルが発生した際に、どのように対応し、施設の信用を守るか。
そこにも、運営会社としての役割があると考えています。
今回のBooking.comの対応を整理すると
今回の問い合わせで確認できた内容を整理すると、次のようになります。
| 項目 | 今回のBooking.comの対応・説明 |
|---|---|
| ゲストからの異臭申告 | ゲストの申告を受け、施設側に返金を再検討するよう依頼 |
| 施設側の全額返金拒否 | 条件未達と長時間の施設利用を認識し、施設側の判断を尊重 |
| 返金リクエスト | Booking.com側で終了 |
| 返金トラブル後の低評価レビュー | 投稿されたレビューは掲載継続 |
| 報復的なレビューの可能性 | 懸念への理解は示したが、それだけでは削除不可 |
| 事実関係に争いがあるレビュー | それだけを理由に削除することはできないとの説明 |
| 「誤解を招くコンテンツ」への該当 | 今回のレビューは旅行体験に関連するため、該当しないとの判断 |
| 追加資料による再審査 | 今回のコメントについては、内容に変更がない限り削除判断を覆せないとの説明 |
| 施設側が取れる対応 | レビューへの公開返信を推奨 |
※上記は今回の個別事例について、Booking.comから受けた回答を整理したものです。Booking.comのすべてのレビュー審査に共通する結果を示したものではありません。
最後に。ゲストを守るなら、施設側の信用も守ってほしい
今回の件について、私はBooking.comがゲストのレビューを尊重すること自体に反対しているわけではありません。
ゲストには、宿泊体験について率直に評価する権利があります。
良いレビューだけを残し、悪いレビューを削除するような仕組みでは、レビュー制度の信頼性が失われてしまいます。
それは十分に理解しています。
ただ、ゲストの意見を尊重することと、事実関係に争いがある場合の確認方法を明確にすることは、両立できるのではないでしょうか。
今回、Booking.comは返金トラブルについて施設側の説明を確認し、全額返金に応じない判断を尊重しました。
その一方で、レビューについては、事実と異なる内容であっても削除できないとの説明でした。
この二つの判断について、私はまだ疑問を感じています。
宿泊施設にとって、レビューは単なる感想ではありません。
予約数や売上、施設の信用に関わる重要な情報です。
だからこそ、ゲストの投稿する権利を守るのであれば、施設側が事実関係を説明し、レビューの内容について適切な審査を求められる仕組みも必要ではないでしょうか。
ゲストが安心して予約できることと、施設側が安心して運営できること。
本来は、その両方が大切なはずです。
今回のBooking.comの対応を経験して、私は改めてそう感じました。
それにしても、返金の問題が解決したと思ったら、今度はレビューの問題。
民泊運営という仕事は、チェックアウトが終わっても、なかなか終わりませんね(笑)。
今後も、実際の運営で経験したことや、予約サイトとのやり取りから見えてきた課題を、コラムでお伝えしていきたいと思います。
本記事に関する注記
本記事は、株式会社PROGRESS WORKSが実際に経験した宿泊施設運営上の事例をもとに、筆者の見解をまとめたものです。
記載した経緯は、当時のメッセージ履歴、施設側の確認記録およびBooking.comサポートからの説明に基づいています。
宿泊者の申告内容と施設側の確認結果に相違がある部分については、それぞれの立場を区別して記載しており、いずれかの当事者が意図的に虚偽の説明を行ったと断定するものではありません。
また、Booking.comの対応に関する記述は、今回の個別事例で受けた説明および判断を対象とするものであり、同社のすべてのサービスや担当者の対応を評価するものではありません。
電話でのやり取りは、自動文字起こしを参考に趣旨を整理しています。発言の逐語的な再現を保証するものではありません。
本記事は、宿泊予約プラットフォームのレビュー制度や運営上の課題について、実務経験に基づく問題提起を行うことを目的としています。
このコラムについて
このコラムは、株式会社PROGRESS WORKSの管理部長・宅地建物取引士である柳瀬が、宿泊施設の運営に携わってきた経験や、民泊・貸別荘・ヴィラ運営の現場で感じたことをもとに執筆しています。
株式会社PROGRESS WORKSでは、大阪を拠点に、民泊・貸別荘・ヴィラなどの運営代行を行っています。
予約管理やゲスト対応、清掃手配だけでなく、予約サイトとのトラブル対応やレビュー管理、施設の評価を守るための運営改善など、宿泊施設の継続的な運営をサポートしています。
民泊の新規開業、自主管理から運営委託への切り替え、既存施設の運営体制の見直しをご検討のオーナー様は、お気軽にご相談ください。


